静岡市は、2020年度からほぼ全ての土木工事を対象に、4週8休制を試行する。発注者指定型と受注者希望型の2区分を設定し、将来的な完全週休2日制を視野に取り組みを拡大する。
市は、建設業協会との意見交換会や、これまでの試行工事における受注者へのアンケートなどを通して、建設業界の声を聞き、実情に合わせた段階的な改革を、市の独自施策として打ち出している。このため、直ちに週休2日制に移行することはないが、19年度まで試行してきた4週6閉所日制とほぼ同じ、4週8休制を当面のスタンダードとして本格的に導入し、試行していく。
対象となるのは、災害復旧関連工事や工期に余裕のない工事、現場施工期間の短い工事などは除外する方向だが、ほぼ全ての土木工事を対象としている。一定金額以上の工事は、発注者指定型として、発注者が4週8休制の対象工事であることを指定する。その他の土木工事はほぼ全て、受注者からの希望によって4週8休制を実施する受注者希望型の対象となる。
市は、一定金額以上とされる発注者指定型の基準については非公表としているが、おおむね総合評価方式か否かといったあたりが境界となると見られる。
市は、17年度から発注者指定型で試行をスタートし、19年度には約70件を対象とするなど、これまでに130件程度を試行してきた。試行工事の受注業者へのアンケートでは、業界も徐々に対応し、前向きに捉える意見が目立つようになってきた。
今後は、土木工事以外の試行なども重ね、最終目標である完全週休2日制への移行を進める。
提供:建通新聞社
(2020/5/27)
建通新聞社 静岡支社