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建通新聞社(神奈川)
2020/05/26

【神奈川】川崎市 武蔵小杉駅北口広場再整備検討へ

 川崎市は、「令和2年度小杉駅北口駅前広場基礎調査設計他検討業務」を、三井共同建設コンサルタント川崎営業所(川崎市多摩区)に2500万円で委託した。今年3月に策定した、「小杉駅北口駅前広場整備方針(案)」における小杉駅北口駅前広場の基本計画案に基づいて、駅前広場およびペデストリアンデッキの基礎調査設計などを行う。履行期限は2022年3月15日。履行場所は中原区小杉町1ノ403ノ23他。今回の検討成果を基に、22年度から小杉駅北口駅前広場に関する詳細設計を行う予定。
 JR武蔵小杉駅北側では、コンベンションホールが開設されるとともに、新病院、福祉施設などの整備が段階的に進められている。一方、北口駅前においては駅前でありながら老朽化した建物など低未利用な土地が残っている。こうした中、駅前において民間開発の機運が高まっていることから、広域拠点にふさわしい土地の高度利用が図られた魅力あるまちづくりを誘導する必要がある。
 都市基盤の面では、駅前広場内においてバス待ち滞留空間の不足や、歩行者の交錯などが見られ、駅前広場周辺を含めて、バスや歩行者の円滑かつ安全な通行環境を確保する必要がある。今後、駅北側において予定されている医療施設や福祉施設等の整備により、高齢者を含めた利用需要の拡大が予測されることを踏まえ、駅前広場の歩車分離や、既設歩道橋のバリアフリー化を図るなど、高齢者等に配慮した歩行者ネットワークを強化していく必要がある。
 また、防災の面からは、近年の地震や台風などの大規模災害等の経験を踏まえ、広場などの一時避難スペースや、災害に強い建築物の整備など、安全・安心なまちづくりが求められている。「武蔵小杉駅周辺地域エリア防災計画(16年3月)」で、大規模な地震などが発生して公共交通機関の運行が停止した場合の予想屋外滞留者数に対して、滞留スペースが不足しており、駅周辺の滞留スペースを拡充する必要がある。
 現在の小杉駅北口駅前広場は約4000平方bで、バス乗降場、タクシー乗車場がある。今回委託した業務では、駅前広場(新設)設計として、基本条件整理、設計方針の検討、整備案の検討、交差点設計、排水設計、概算工事費算出を行う。また、ペデストリアンデッキ設計としては、設計方針検討、設計計画、設計計算、概算工事費算出を実施。仮設駅前広場設計では、設計方針の検討、交差点設計、概算工事費算出を行う。
 こうした一連の調査・検討と併せて、駅前広場などの基盤整備を進める、実現可能な手法の整理を行う。具体的には、駅前広場と周辺民間地権者を含めた範囲を対象とし、▽市街地再開発事業と土地区画整理事業の整理▽実現可能な事業手法の比較検討▽区画整理事業調査(実態調査、区画整理設計、基本計画作成、事業計画調査)▽権利調査(土地登記簿の調査、国有財産台帳および道路台帳の調査、土地所在図の作成、区域図の作成、現況・公図重ね図の作成)などを行う。

提供:建通新聞社