大阪市博物館機構は、市立美術館の大規模改修に向け、基本設計業務の公募型プロポーザルを公示した。次年度に予定する実施設計については、基本設計者に委託する予定だが、実施設計・施工を一括で行うデザインビルド(DB)方式での発注も検討する。工事監理業務については別途発注する予定だ。工事は2022〜23年度の2カ年で進め、24年度中のオープンを目指す。
基本設計業務の公募スケジュールによると、実績・体制審査書類を6月23日、業務提案審査・見積価格審査書類を7月21日まで受け付け、同月31日にプレゼンテーション審査を実施。8月上旬に審査結果を通知する予定だ。委託期間は21年3月31日。委託上限額は1億2870万円(税込み)。
対象となる既存施設の規模は、本館(1936年完成・登録文化財)が鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て延べ1万2726平方b、地下展覧会室(1992年完成)が鉄筋コンクリート造地下3階地上1階建て延べ4885平方b。敷地面積は8万3202平方b。
想定する改修工事の概要は、本館が▽多目的講堂の整備▽老朽化に伴う設備の更新▽展示室空間の仕様の改善▽バリアフリーを意識した改修▽カフェ・トイレなど利用者施設の整備▽登録文化財として外観や一部内部空間の保存再現―など。地下展覧会室では老朽化に伴う設備更新など。
同機構では、大阪市が新たに建設を進める大阪中之島美術館などとの連携を進めるため、大規模改修工事を計画。美術館のコンセプトや展示の在り方を踏まえ、改修内容の精査と設計条件の整理を進めている。
設計者、施工者、工事監理者などの選定支援業務は、明豊ファシリティワークス(大阪市中央区)が担当。
提供:建通新聞社