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日刊建設タイムズ社
2020/05/21

【千葉】PFI等導入調査を/来月5日まで参加表明受付/学校給食共同調理場整備/市原市

 市原市教育委員会は20日、学校給食共同調理場PFI等導入可能性調査業務委託の公募型プロポーザル募集要項を公表した。2019年11月に策定した学校給食共同調理場再整備計画を踏まえて、整備・運営に関してPFI等の手法(民活手法)を導入する場合の事業スキームを検討するとともに、導入の効果及び課題等を整理する。履行期間は20年12月28日まで。提案限度額(消費税を含む)は855万8000円。
 参加資格要件は、同市入札参加資格者名簿(委託部門)の大分類「調査・計画」に登録がある者。2010年度以降に、@学校給食共同調理場(学校給食センター)Aその他の公共施設のPFI導入可能性調査等に係る業務を完了した実績があること等。
 担当部署は、学校保健課給食係。募集要項等に関する質問・回答を経て、6月5日まで参加表明書等を受け付け、同11日に事前審査の結果を通知するとともに企画提案書の提出を要請。6月30日に企画提案書の提出を締め切り、7月6日の審査会(プレゼンテーション)を経て同9日に選定結果を通知する予定。
 業務内容は、@市場調査準備業務A市場調査の実施B事業スキームの検討CVFMの算出D課題等の整理E総合評価F会議用資料の作成等。
 市場調査準備業務では、新調理場が隣接する既存の市原第一学校給食共同調理場を稼働しながらの整備となることから、新調理場整備期間中における市原第一学校給食共同調理場へ及ぼす影響や、民活手法を採用した場合には事業期間中に配送校が変更となることから、同変更が事業に及ぼす影響を検討するなど、事業の遂行にあたって配慮を要する事項について整理。また、民間事業者にヒアリングする項目や、内容についても検討する。
 これに基づいて実施する市場調査は、合計20社以上を対象にアンケートやヒアリングを行い、民活手法の対象とする業務範囲(調理・洗浄、配送、配膳)について検討する。
 事業スキームの検討では、新調理場の整備・運営に係る事業方式(従来方式、PFI方式、DBO方式、DB+O方式、リース方式)について整理・評価するとともに、民活手法として実施する場合の事業期間を検討する。
 VFMの算出では、新調理場の整備に当たり活用が可能な財政支援措置を整理した上で、従来方式により整備した場合の事業費と、民活手法により整備した場合の事業費を算出。両方の事業費を比較し、VFMを算出し評価する。
 こうした検討結果に加えて、事業を実施する場合に想定される課題と、その対応策も整理。安全・安心な給食の安定的な提供を可能とし、コストの最適化を実現可能な整備手法について総合的に評価を行う。
 これまでに策定した整備計画では、既存調理場の改修では、衛生管理基準への適合や改修期間中の対応が困難だとして、老朽化が進む市原第二調理場を2021年度末に閉鎖して解体し、同跡地(市原第一、市原第二の敷地、敷地面積8146u)にドライシステムによる供給食数1万3000食/日、S造3階建て、建築面積約2200u、延べ約6000uの新調理場を建設し、24年度の開設を目指す方針で、概算事業費51億円を見込んでいる。
 同市では、1972年に共同調理場方式を取り入れ、児童生徒数の増加とともに段階的に共同調理場方式に移行し、現在、6か所(市原第一、市原第二、岩崎、南総、姉崎、ちはら台)の共同調理場で、全小中学校63校(小学校41校、中学校22校)に対して約2万2000食の完全給食を実施している。
 しかし、施設の多くは開設後35年以上が経過し、最新の学校給食衛生管理基準に適合していない上に、施設・設備の老朽化も進行し維持管理が難しい状況になっている。市原第一(開設72年9月)、市原第二(同76年5月)、岩崎(同79年4月)、南総(同82年9月)は特に老朽化が著しく、改修での対応が困難なことから、新調理場の建設に合わせて早期に閉鎖する必要があるとしている。
 そうした中で、市原第二(2400食/日)は他調理場に比べて食数が少なく他調理場への食数振り分けが比較的容易なこと、配送校が集中する地域に立地していることなどから、新調理場の建設用地に充てることとし、4調理場を閉鎖した場合の食数(約1万3000食)を提供できる規模の新調理場を建設することにした。
 新調理場の建設により、市原第一(4500食)と南総(3200食)は新調理場開設後に閉鎖し、24年度に解体。岩崎(5630食)は24年度末に閉鎖し、25年度に解体。また、姉崎(3200食)は24年度に改修及びアレルギー専用室の設置を行い33年度末まで使用するとともに、ちはら台(5600食)は24年度に大規模改修及びアレルギー専用室の設置を行い49年度末まで使用する計画。
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