香川県土木部は、津波対策の一環として実施する下井手水門と摺鉢谷川水門、古川水門の3カ所の耐震性能照査業務の委託に伴う公募型プロポーザル手続きをそれぞれ開始した。水門本体の耐震性能を確認するとともに、発生頻度が高く津波高は低いものの大きな被害が想定される津浪(L1津波)に対するゲートの照査を行い、今後の対策の必要性を確認する。いずれも5月21日まで参加表明を受け付けた後、技術提案書の提出を要請し、提案内容を踏まえて業務委託先を特定する。
下井手水門(高松市牟礼町大町)は鋼製ローラーゲート形式(1ゲート)で、純径間8・85b、有効高3・4b、1980年に完成した。摺鉢谷川水門(高松市西宝町)の形式も鋼製ローラーゲート(1ゲート)で、純径間18b、有効高5・14b、81年の完成。68年完成の古川水門(東かがわ市引田)は鋼製ローラーゲート形式(2ゲート)で純径間6・5b、有効高3・58b。
今後予想される大規模地震発生時に津浪の浸入を防ぐ機能を確保できるか耐震性を確認する。既存資料を収集し、現地調査を行った上で、頻度が高く強い地震動(L1地震動)と頻度は低いものの極めて強い地震動(L2地震動)に対して、門柱、堰柱、底版、ゲートが耐震性を確保しているか照査する。併せてL1津波の河川遡上解析結果を基に、施設高や津波による波力に対してゲートが機能するか照査する。
履行期間は下井手水門と古川水門が12月24日、摺鉢谷川水門が2021年1月29日。業務費目安額は3水門とも1200万円(税抜き)と見積もっている。
提供:建通新聞社