地域高規格道路「山陰近畿自動車道」の一部を形成する国道178号岩美道路で、県土整備部は15日、牧谷トンネル(2号トンネル)とPC上部工2件の大型工事3件の設計図書を大方まとめた。今後部内、知事決裁を経て6月初めに調達公告する。執行総額は30億円超。
同道路3本のトンネルのうち最後に着工する牧谷トンネルは、岩美町浦富から牧谷に抜ける山岳地に建設される。延長は412b、幅員7・0(全幅12・0)bの完成2車線。
現場には牧谷地内の国道178号現道から日野谷に入り、浦富方面に片押し掘削する。中央分離帯を挟むため、内空断面積は100平方bと大断面。NATM工法によって覆工コンクリートまでを仕上げる。
工事費17億円が見込まれており、施工形態は県外ゼネコンと県内土木一般A級の2社JVを採用。価格のみの制限付き一般競争として公告する。
また、今回発注するPC上部工は同道路の最大構造物「浦富高架橋」(872b)の一部。JR山陰線から東側のA1―P3と、浦富ICから吉田川までP14―P19の上部工を製作・架設する。
A1―P3のタイプはPC3径間連結コンポ桁橋。延長132b。主桁部は工場製作のセグメント工法を採用する。工事費6億円。一方、P14―P19はPC5径間連結コンポ桁橋。延長176b。主桁は浦富IC上で現場打ちし、移動架設する。工事費は8億円。
PC2件は、ともに県外と県内の2社JV施工。それぞれ技術提案評価型総合評価を適用する。
同部は3件について6月初めに公告し、同月末までの入札書提出期間をとって7月に開札する。その後、9月県議会で工事請負契約に承認を得て10月から着工する運び。工期は3カ年債務の2022年度当初まで。
日刊建設工業新聞