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建通新聞社(中部)
2020/05/15

【愛知】名駅周辺再整備 東側は仮移転期間具体化を

 名古屋市住宅都市局は、名古屋駅の東西エリアの空間再整備に向けた2020年度の検討を開始する。東側エリアは、仮移転が必要となる関係者に対して、より具体的な仮移転期間の提示と調整を進めるとともに、支障物件の調査を継続させ、設計条件の整理を進める方針だ。西側エリアは、再開発ビルに配置する高速バス・観光バス乗降場などの交通機能の施設配置について、関係者との基本的な合意に向けた調整を進めていく考え。
 本年度の検討業務は、東側エリアを日建設計名古屋オフィス(名古屋市中区)、西側エリアを中央コンサルタンツ(名古屋市西区)にそれぞれ担当する。
 東側エリアは、19年1月に策定した「名古屋駅前広場の再整備プラン(中間とりまとめ)」で、地下広場の整備について▽分かりやすく視認性の高い歩行者空間の▽ゆとりある地下広場の確保▽防災性・安全性の向上―を再整備の方向性として示すとともに、おおまかな再整備エリアを提示している。本年度は、再整備に伴い、仮移転が必要となる関係者により具体的な仮移転期間を提示して協議を進める計画。また、再整備に伴い、支障となる地下埋設物や地下街などに関連した設備(地下、地上部機器)の数が非常に多くあり、調査・調整を引き続き進めていく見込み。
 東側エリアの検討業務では、▽デザイン案の検討▽駅前広場周辺交通施設など再配置の予備設計▽乗り換え空間などの予備設計▽メイチカ・ユニモールなど地下街周辺地下空間の予備設計▽全体工程検討▽都市計画図書の作成―などを行う他、トータルデザイン検討会議などの運営支援を行う。
 東側エリアは、関係者協議や設計条件の整理などの進捗を踏まえて、21年度以降に都市計画変更手続き(地下広場、地下通路部分)を進める工程を想定する。工事は、飛翔の撤去工事の他、交通局の空調関連設備の工事を20年度に開始する計画だ。
 西側エリアは、駅前広場と隣接エリアを含めた再開発を指向していく方針を既に示している。本年度は、再開発ビルに配置する高速バス・観光バス乗降場などの交通機能の施設配置について、関係者との基本的な合意に向けた調整を進めていく考え。基本的な合意を得られた後は、民間事業者とのヒアリングを通じて再開発ビル整備に当たっての課題や条件を把握していく見込み。また、アジア競技大会・リニア中央新幹線開業時までには機能を確保させる方針でいる平面レベルの整備について、JR東海が示すリニア駅新設工事の工事進捗見通しを踏まえて検討を深めていく考え。
 西側エリアの検討業務は、西側エリアの目指す姿の概略設計やリニア中央新幹線開業時点における姿の予備設計などの他、会議の運営支援を実施する。

提供:建通新聞社