3次元点群データを災害復旧や観光などのさまざまな分野へ活用する取り組みを推進している静岡県は、「スマートガーデンカントリー“ふじのくに”モデル事業」として、富士山南東部・伊豆東部地域を対象に取得した高精度3次元点群データを、誰でも自由に利用できるオープンデータとして公開。また、データを使って制作した伊豆半島のイメージ動画も、「静岡どぼくらぶ YOUTUBE Channel」に公開した。
担当する県交通基盤部では、ICT活用工事などを中心に公共事業で得られた3次元点群データを、「静岡県3次元データ保管管理システム(PCDB)」に登録してオープンデータ化し、共有を図っている。
今回公開したデータは、2019〜20年度に東部・伊豆地域をモデルとして行った「スマートガーデンカントリー“ふじのくに”モデル事業」の成果。富士山南東部・伊豆東部地域の1050平方`を範囲に、航空レーザー計測や航空レーザー測深、移動計測車両により、地表面と樹木・建物などの地物、海岸線の水中部の緯度・経度・標高の座標情報データを取得した。
公開データは、G空間情報センターのウェブサイトからダウンロードできる。アドレスはhttps://www.geospatial.jp/ckan/dataset/shizuoka-2019-pointcloud
県交通基盤部では、津波浸水想定の見える化・ジオサイトのVR・河川浸水区域の設定検討など、今後も多分野で活用を拡大していくとしている。また、20年度についても、スマートガーデンカントリー“ふじのくに”モデル事業で、伊豆半島西部地域の航空レーザー測量を計画しており、業務委託を5月中に公告する予定だ。事業費として20年度当初予算に2億3400万円を計上している。
提供:建通新聞社
(2020/5/13)
建通新聞社 静岡支社