本紙では県内24町村の2020年度一般会計当初予算をまとめた。工事請負費は前年度当初比13・7%(27億5577万9000円)増の総額228億3540万7000円で、14町村がプラス編成。徳之島町が庁舎建設に16億円を充てるなど、377%の大幅な上伸。省エネルギー設備を推進する肝付町、防災無線のデジタル化を進める湧水町なども高い増加率となった一方、数字を落とした町村は大型事業などの完了が明暗を分けた。
増減では10町村が工事請負費の割合を落したが、徳之島町は新庁舎建設を控え23億円超を計上。工区分けなどでの発注も視野に入れ、「地元優先に努めたい」としている。92・5%増の肝付町(12億8000万円)は、本庁舎等の省エネ設備や高山中学校体育館大規模改造が数字を伸ばした。78・3%増の湧水町(7億1000万円)はデジタル防災無線の構築に3億6714万円を充てる。
総額でみると、19年度は20億円以上が十島村のみだったが、20年度は同村をはじめ、長島町や徳之島町でも記録。27億7927万円で最大だった十島村は、18年度から進めてきた光ケーブルの最終年度を迎え12億8264万円を盛り込んだほか、長島町(20億7779万円)でも光ブロードバンドに3億7752万円を編成し、庁舎改修(2億9105万円)も上伸を後押しした。
19年度に新庁舎建設を進めた与論町は、大型事業の終了で前年度当初比39%減。屋久島町も18年度の台風24号災害復旧として、上屋久永田港などに2億5000万円超を充てていたが、今回の工事請負費は2億8329万7000円減とマイナス編成に転じた。
■一般会計は16町村が増
一般会計の総額は1657億1408万4000円となり、前年度当初比3・6%(57億4018万7000円)の微増。さつま町(129億3100万円)を筆頭に、肝付町(121億6581万円)、長島町(110億361万1000円)の順。増加率では、工事請負費でも高い伸び率を見せた徳之島町(95億2930万円)が30%増でトップのほか、大和村(11・2%増、31億5017万4000円)、湧水町(10・9%増、73億9083万6000円)と続いた。