香川県土木部は受発注者双方の負担軽減などを目的に工事成績評定を一部改定した。必要な書類を適切に作成するとともに「工事書類簡素化に取り組んでいること」(「取り組みの姿勢)を新たに評価する。機械・電気設備の不可視部分の出来形については「工事監督員などが臨場した資料等で確認できる」こととし、工事検査員が現場で確認した場合の写真撮影を不要にした。施工上の工夫や品質向上に関する取り組み、周辺環境への配慮など「創意工夫・社会性等に関する実施状況」については、より効果のある具体的な提案がなされるよう提案件数に上限を設定した。
工事書類の簡素化については、配置技術者の評価項目で「書類を共通仕様書および諸基準等に基づき適切に作成し、整理している」としていたものを、「工事書類を共通仕様書および諸基準に基づき適切に作成し、工事書類簡素化に取り組み、提出・提示を行っている」に見直し、書類簡素化の取り組み姿勢を評価することにした。
合わせて機械設備・電気設備の出来形評価項目で「不可視部分の出来形が写真で確認できる」としていたものを、「不可視部分の出来形が写真等(工事監督員等が臨場した資料等)で確認できる」に変更。完成後に見えなくなる部分を工事検査員が現場で確認した場合、写真撮影を不要にした。
また、これまで設定していなかった「橋梁補修(ひび割れ補修・断面修復工〈左官工法〉・表面含浸工)」と「二次製品水路工事」を新たに評価工種として設定。現場で行われている品質管理の取り組みを評価に反映することにした。
創意工夫・社会性等に関する実施状況については、仕様書や法令に沿って取り組むべき内容についても提案として提出され、結果として書類の作成やその確認に時間を要していることから、受発注者双方の業務を軽減しながら、より効果のある提案を促すよう、創意工夫で「10件」、社会性などで「5件」を提案の上限に設定した。
いずれも20年度に契約する工事で適用を開始。新たに設定した2工種の評価については、既に契約している工事にも反映させる。
提供=建通新聞社