川崎市は、「八ケ岳少年自然の家再生整備方針策定業務委託」の委託先を選定する公募型プロポーザルの手続きを開始した。「川崎市八ケ岳少年自然の家」(長野県富士見町境12067ノ482)は築40年程度の建物が多く、施設・設備の老朽化が著しいことから、建築物の長寿命化改修や建て替え等の計画策定の方向性を判断するための現況調査を行い、建築物と外構施設との関連性を総合的に考慮した八ケ岳少年自然の家再生整備方針を策定する。
参加資格は、川崎市業務委託有資格業者名簿で、業種10「建築設計」の種目01「意匠設計」および種目02「構造設計」に登録されていることなど。5月11日まで参加意向申出書を受け付け、提出された企画提案書とプレゼンテーションについて審査を行い、受託者を選定する。履行期間は2021年3月15日まで。業務規模は3399万円(消費税額、地方消費税額を含む)。選考結果は6月上旬に郵送で通知する予定。
今回委託する業務は、▽施設調査(9月30日まで)▽施設調査結果報告書の提出(10月30日まで)▽再生整備方針(案)の提出(12月25日まで)▽再生整備方針の策定(21年2月26日まで)。
対象施設は、▽管理棟(鉄骨造2階建て延べ1458平方b)▽管理棟食堂増築分(鉄骨造2階建て161平方b)▽管理棟クラフトルーム(鉄骨造平屋102平方b)▽ワーキングホール(鉄筋コンクリート造2階建て延べ851平方b)▽ボイラー室(鉄筋コンクリート造平屋52平方b)▽花・山の棟(宿泊棟・渡り廊下・浴室・保健室・エネルギー棟など)▽鳥の棟(宿泊棟C渡り廊下)▽村の棟(宿泊棟D)▽星の棟玄関(中央管理棟・宿泊棟E)▽星の棟(宿泊棟E・プロパン小屋B)▽食堂北岳(食堂棟・渡り廊下・倉庫)▽バーベキュー調理▽アストロハウス▽野外炊事場▽第1駐車場▽多目的広場▽いこいの森▽からまつサイト▽せせらぎの森▽テニスコート―など。
現在の施設の劣化状況を把握し、総合的に分析・診断・評価をするとともに、同種施設のリノベーション先進事例の収集と評価を行う。また、施設利用状況などの把握、施設規模および施設の整備水準の検討、長寿命化の判定と優先度の検討、長寿命化を行った場合と建て替えを行った場合のライフサイクルコストの算定―などを実施。その上で、施設の整備計画と屋外活動・自然体験空間(バーベキュー場、屋外炊飯場、自然散策路、キャンプサイト、キャンプファイヤー場、自由広場等)の配置計画を複数のパターンで検討し、その際、概略の工事工程や工事手順についても検討する。検討した複数パターンで、今後30年程度内に生ずる施設の維持管理費用、建て替え費用の概算を算出し、費用の平準化を考慮した維持管理長期計画をシミュレーションし、最適な再生整備方針を策定する。
提供:建通新聞社