国土交通省土佐国道事務所は「四国8の字ネットワーク」の一部を構成する高規格幹線道路・南国安芸道路の高知龍馬空港インターチェンジ(IC)〜香南のいちIC(延長3・5`)の供用開始に向け、12件の工事の一般競争入札を上半期に順次公告する。このうち物部川に架設する橋梁では、下部P2―P3工事と上部工事をそれぞれ6月までに公告、早期開通に向け工事を進める。
物部川橋下部P2―P3工事の発注規模は3億円以上6億9000万円未満。大高さ17bの橋脚を2基設置する。基礎はケーソン基礎。P1工事と橋台工事は発注済み。物部川橋上部工の発注規模は6億9000万円以上10億円未満、WTO対象案件となる。概要は鋼4径間連続ラーメン合成少数鈑桁橋の延長243bで、最大支間長約70bを見込む。工期は21カ月で、20年度は工場での製作を進め、21年度以降にトラッククレーンを使った架設を予定している。
高知龍馬空港ICと物部川橋の間の区間では、空港IC側から高知龍馬空港IC下部外工事、茨西高架橋下部A1−P3工事、物部跨道橋上部工事をそれぞれ6月までに公告する。空港IC外下部工事の発注規模は2億円以上3億円未満。最大高さ9bの橋台3基、函渠2基の工事を進める。茨西高架橋の発注規模は1億円以上2億円未満。高さ7bの橋台、最大高さ9bの橋脚3基を設置する。物部跨道橋上部工は旧県道高知空港線上に架設する延長22bのPC単純プレテンション方式中空床版橋で、発注規模は6000万円以上1億円未満。なおこの区間での橋梁下部工事は今回の発注で全て完了、一部の盛土工事を残すのみとなる。
物部川橋から香南のいちICまでの区間では、物部川橋側から順に西野地区改良第1工事、西野地区改良(その2)工事、市道横井線跨道橋下部A1−A2工事、烏川橋下部A1外工事、烏川橋下部A2外工事、東野南地区改良工事、のいち国道橋下部外工事をそれぞれ執行する。
西野地区第1の施工延長は360b。盛土工に備えた水路の付け替えなどを進める他、市道と交差する1カ所に函渠を設置する。同その2の施工延長は210b。第1と同様の工事内容で函渠3基を設置する他、高さ10bの橋台も設置する。東野南の施工延長は320b、同様の工事内容で函渠1基を設置する。発注規模は3件とも1億円以上2億円未満。発注時期は西野地区第1が第1四半期、他の2件が第2四半期。横井線下部は第1四半期に公告、発注規模は1億円以上2億円未満、最大高さ9bの橋台3基と函渠2基を設置する。
烏川橋下部A1外では、烏川橋右岸側の橋台とその西側の橋台、函渠2基を設置する。発注規模は6000万円以上1億円未満、第1四半期に公告する。烏川橋下部A2では、烏川橋左岸側の橋台と土佐くろしお鉄道上の跨線橋西側橋台を設置する他、延長130b区間の改良を進める。発注規模は2億円以上3億円未満、第2四半期に公告する。のいち国道橋下部では、跨線橋東側橋台と国道55号の跨道橋両側橋台を設置する。発注規模は2億円以上3億円未満、第2四半期に公告する。
高知市から東部方面への高規格道路では、高知ジャンクション(JCT)〜高知南IC(延長6・2`)が20年度内に開通予定となっており、高知龍馬空港〜香南のいち間が開通すれば、高知市から芸西村までが高規格道路で直結される。
提供:建通新聞社