国土交通省香川河川国道事務所は、高松環状道路の高松市寿町〜檀紙町を「計画段階評価」を進める路線と位置付け、概略ルートや構造の検討に乗り出す。有識者で構成する四国地方小委員会で、地域や道路の現状・課題を把握するとともに、地域住民や関係者の声を聞きながら課題解決策やルート・構造を検討していく。
高松環状道路は、高松市内の市街地を環状に囲む延長約40`の地域高規格道路。区域内を東西方向に走る高松自動車道の高松東インターチェンジ(IC)と高松檀紙IC・高松西IC付近が“直径”に当たり、環状道路の一部となる円座香南線(県道44号)の延長約3`区間が暫定供用している。
今回、事業化(新規事業採択)の前段階となる計画段階評価の対象として調査に着手するのは、高松西IC付近(檀紙町)とサンポート高松付近(寿町)をつなぐ環状道路の北西部分で、延長約8`の区間。
行政機関や商業施設、住宅などが密集する市街地を通過するため、解決すべき課題の把握・原因を分析し、政策目標を明確化した上で、複数のルート・構造を検討し、それらを事業効果やコストなどの観点から比較・評価する。それぞれの段階で住民や関係者の意見を反映し、最終的に大まかなルートや基本的な道路構造を「対応方針案」として固める。これを基に都市計画や環境影響評価手続きを開始する。
県や高松市など地元自治体から早期事業化を求める声がある一方、中心市街地の事業で課題も多いことから、同事務所では計画段階評価の段階で住民や関係者の意見を聞きながら課題解決策を探り、円滑な事業実施を目指す考えだ。
提供:建通新聞社