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建通新聞社(中部)
2020/04/20

【岐阜】県有建物長寿命化計画を改定

 岐阜県は県有建物長寿命化計画を改訂した。計画期間は2015年度〜24年度までの10年間で毎年度改訂している。改訂した内容を見ると新たに長寿命化計画の対象となった施設数は前年度から2施設増えて224施設となり、建物棟数は8棟増えて740棟となった。18〜24年度までの概算費用は庁舎再整備予算が想定より低く確定したことなどから前年度までの想定額より39億6000万円減の1460億3000万円となっている。
 同計画は、県公共施設等総合管理基本計画に基づき庁舎などの県有建物の維持保全や更新、施設の複合化・集約化など個々の施設の具体的な整備方針を示している。
 対象となる施設は、解体や用途廃止して使用しない建物を除く延べ床面積が500平方b以上の施設(これ未満でも対象の建物と一体的に対応整備を行う施設も対象とする)となる。また対象施設については年度ごとに見直している。
 今回改訂した計画によると対象の施設数と建物棟数の内訳は、庁舎事務所が20施設(42棟)、試験研究期間が16施設(33棟)、警察施設が35施設(48棟)、高校・特別支援学校が84施設(455棟)、教育・文化・体育施設が42施設(112棟)、福祉施設が16施設(22棟)、その他の県有施設が7施設(10棟)地方独立行政法人所有施設が4施設(18棟)で計224施設(740棟)となっている。
 また同計画では、年度毎に行う県有建物のユニバーサルデザイン化に向けた改修費も示している。20年度は計7億8300万円を充てる。内訳としては、バリアフリー化に1億3800万円、トイレ洋式化に6億4200万円、多言語案内板の設置・更新には200万円を付けている。前年度あったWi−Fi環境の整備については20年度予算はゼロとなった。これについては、年度毎に対策内容を見直して予算を更新する。
 県が保有している建物は16年度末現在で倉庫や車庫などを含み5642棟あり、延べ床面積にすると約244万平方bとなる。平均築年数は31・8年。このうち約4割が高校・無特別支援学校で、さらに教育・文化・体育施設や県営住宅などとが多くの割合を占めている。庁舎や事務所については建築後30年以上経過している施設が9割を超えている。全施設のうち築後30年以上になるのは除却や新設しないままだと26年度に約4割、36年度には約6割に達するという。

提供:建通新聞社