大野市はこのほど、水道事業計画案を公表した。期間は39年までの20年間で、その間の施設整備費用は約51億円を見込んでいる。
大野市の水道事業では、市街地を中心とした上水道事業と、富田・阪谷・和泉地区や下庄・上庄の一部地域にある11簡易水道を運営している。今後、少子高齢化などの影響による水道料金収入の減少や、施設の老朽化が進む中で、施設の再整備・再構築等の検討を行う必要がある。
そのため、20〜29年までの10年間を前期、30〜39年までの10年間を後期とし、20年間を対象とする水道事業計画案を作成した。
荒島簡易水道および木本簡易水道における不安定な水源水質対策としては、水源が伏流水のため大雨時の濁りの発生や、指標菌が検出されている水源の代替水源として、新水源(深井戸)を整備する。荒島簡水では、鬼谷水源を廃止し荒島取水井(232立方メートル/日)を新設。佐開配水池と導水管で結ぶ。木本簡水では、木本取水井(236立方メートル/日)を新設し、蕗谷配水池と導水管で結ぶとともに、蕗谷配水池を114立方メートル増設する。それに伴い、向谷配水池および遠藤配水池は廃止する。
富田地区の4つの簡易水道事業では、施設数の最適化を図る。同地区の簡易水道について、西富田簡易水道と北富田簡易水道の一部、南富田簡易水道と富田簡易水道・北富田簡易水道の一部の施設統廃合を実施する。具体的には、南富田2号水源(243立方メートル/日)を新設し、同じく新設する南富田配水池(397立方メートル)と導水管で接続する。また、西富田第3水源(195立方メートル/日)を新設し、西富田配水池を218立方メートル増設する。
施設整備費用としては、20〜24年度で上水道5億5422万2000円、簡易水道6億1548万9000円。25〜29年度で上水道5億5259万円、簡易水道5億580万3000円。30〜34年度で上水道4億9482万5000円、簡易水道6億7323万7000円、35〜39年度で上水道7億6211万4000円、簡易水道9億4278万7000円となっている。計画期間での合計額は51億106万7000円。