富山県農林水産部は、射水池多地区農村地域防災減災事業(ため池)に新規着手する。20年度から7カ年に総事業費6億2000万円を投じ、堤体補強などを進める。
受益面積は射水市池多地内の21・2ヘクタール。地区内ため池が老朽化により堤体の安定性を欠いているため、集水域や被害想定区域が関連する野田池、三俵刈池、勅使ヶ池、唐戸池をため池群として整備し、災害の未然防止を図る。
堤体補強では、野田池、三俵刈池で表面遮水壁工法(遮水シート)により本堤を改修し、トレンチを設ける。三俵刈池の上流斜面で布製型枠工を行う。取水施設改修については、三俵刈池の斜樋管をφ300ミリ高耐圧ポリエチレン管とし、φ100ミリ底樋管に接続。勅使ヶ池はφ100ミリ取水孔3孔、φ400ミリ緊急放流孔(スライドゲート)を設置する。唐戸池に350万円をかけて廃止する。
事業費のうち、工事に5億7060万円、測量試験に4540万円、用地買収・補償に400万円を充てる。26年度の完成を予定している。
4ため池の計画概要は次の通り。
▽野田池 堤長106メートル、堤高7・5メートル
▽三俵刈池 堤長300メートル、堤高3・6メートル
▽勅使ヶ池 堤長180メートル、堤高5メートル
▽唐戸池 堤長70・3メートル、堤高5・3メートル