京都市は、新庁舎整備事業として、令和2年度から北庁舎の建替えに着手する。
これまでに明らかになっている内容をまとめると、新北庁舎はS造一部SRC造・RC造地下2階地上7階建、延約1万7100u(建築面積約2450u/高さ31m)で、執務室、議場スペース、駐車スペース等を収容する。地下階の柱頭に免震装置を設置する柱頭免震工法を採用し、本庁舎、西庁舎、北庁舎の3棟が一体となる免震構造とする。
押小路通をまたいで北庁舎3階と分庁舎4階をつなげる上空通路(両側面はガラス張り)を新設する。
北庁舎は、東面(河原町通側)がカーテンウォール(ダブルスキン)、北面(押小路通側)が片引きアルミサッシ(腰壁あり)、スチールグレーチング製メンテナンス床兼用水平小庇・鋼製手すりを採用する。
5階以上を通りからセットバックし、スカイラインをシンプルに形成。積層する水平ルーバーにより階層構成を感じさせない高層部とする。押小路通側のほぼ中央にあたる議場外壁は、より透明感のある立面とする。押小路通沿いの1階部分はピロティー空間を設け、ガラス張りで開放的な設えとする。連続する軒庇を設け、歩道に軒下空間を創出する。
建替えのため解体する現在の北庁舎はRC造+SRC造地下2階地上5階建一部8階建、延1万2695u(建築面積1754u)。
実施設計時の計画によると、北庁舎の工事は、政府調達協定対象(WTO対象)案件の建築(解体含む)のほか、空調設備、衛生設備、電気設備、太陽光発電設備の計5単位を予定。
このうち、京都市新北庁舎(仮称)新築工事ただし、建築主体その他工事は第4四半期(令和3年1月〜3月)に発注する予定。JVの可能性あり。工期は42ヵ月。
新庁舎整備の基本設計・実施設計は日建設計大阪オフィス(大阪市中央区)。