一般財団法人あしなが育英会(代表理事玉井義臣氏、東京都千代田区平河町2丁目7−5砂防会館4F)は、京都市伏見区の元京都市立向島二の丸小学校跡地活用計画として寄宿舎の増築・用途変更を構想している。
対象地は、京都市伏見区向島二ノ丸町151−56の敷地1万4302・51u。既存建築物は4階建(北・南校舎が4階建、東校舎が3階建、体育館が平屋建)、新築建築物は平屋建。計画部分は延約1550u(建築面積約2550u)、既存部分は延約7500u(建築面積約2580u)。規模は合計4階建(高さ約15m)、延約9050u(建築面積約5130u)。
主な内訳は▽学生寮=約4400u▽研修室=約350u▽事務室=約230u▽食堂=約630u▽図書スペース=約110u▽展示スペース=約250u▽体育館=約640u▽職員宿舎=約1150u−。
敷地北側の向島中央公園に面するエントランス広場は施設利用者や地域住民にとっても身近な居場所となるように計画していく。既存の体育館を活用し、地域にも開放できる施設として整備する。駐車場約10台。
向島ニュータウンまちづくりビジョン検討会が取りまとめる「向島ニュータウンまちづくりビジョン」の方針を尊重し、その内容に十分配慮。体育館や研修室などを整備し、地域住民への部屋の貸し出しや、地域と連携したイベントの開催を通じて、地域コミュニティの活性化への貢献を目指す。あしなが育英会の学生と地域の多文化・多世代の人々との交流により、知識の集積や価値創造の拠点とする。
敷地内にある既存の樹木について、伐採を極力回避するように計画。既存の樹木を活用し、植栽等も含めた総合的な敷地計画で、緑豊かな環境の形成を目指す。計画地の境界壁を一部後退することで、周辺への圧迫感を軽減するとともに、建物の開口部や用途の配置などプライバシーや騒音にも配慮した建築計画とする。自然採光、自然通風などを活用し、環境負荷の低減を図る。建物のバリアフリー化に配慮し、多文化・多世代の人々が安心して利用できる施設とする。災害時には元向島二の丸小学校が担ってきた役割、機能を継承できるように配慮する。
設計担当はテレイン一級建築士事務所(東京都新宿区・03−6908−6750)。