東日本建設業保証富山支店は、2019年度の発注者別前払金保証取扱高をまとめた。
それによると、19年度累計の取扱は、件数が前年度比5・7%増の3409件、請負金額が同19・2%増の1268億2300万円。件数、金額ともに増加し、直近3カ年ではそれぞれ最も高い数値を示したが、全発注者分の過去10カ年の累計推移では、件数が下から4番目、請負金額は下から5番目の水準となっている。
発注者別の請負金額を見ると、国は同44・2%増の198億8800万円。北陸地方整備局では、富山河川国道事務所の件数が71件から97件に増えたことなどから、59億円の大幅増となった。
独立行政法人は、同246・9%増の116億3900万円。ネクスコ中日本では、件数が8件から22件に増加し、60億円の大幅アップを示した。富山大学も11億円増加した。
県は、同8・9%増の452億1400万円。土木部では、件数が972件から1150件に増え、35億円増加したほか、農林水産部も33億円増えた。その他機関では、前年度に保証があった県立大学新棟、県立大学看護学部教育棟などの反動から35億円のダウンを示した。
市町村は、同1・6%減の433億9800万円。富山市では、呉羽南部企業団地の造成関連工事などがあり、24億円の増。氷見市は、小中一貫校整備や海浜植物園リニューアル、学校給食センターなどの大型保証があり、17億円のアップとなった。昨年度に新図書館や大谷統合こども園、蟹谷統合こども園などの保証があった小矢部市では22億円、統合小学校木造校舎新築事業の保証があった魚津市では、17億円の減少を示した。
その他機関は、富山大手コンベンション(株)の保証などにより、約37億円のアップとなった。
一方、市町村別の前払金保証取扱件数は、富山市が458件でトップ。高岡市189件、射水市123件、小矢部市109件、氷見市104件と続いた。
工事場所別の保証取扱高累計を土木事務所管内で見ると、新川土木と高岡土木以外はすべて増加。市町村別では富山市と南砺市、氷見市で大幅に増加し、射水市と魚津市、砺波市で大きく減少している。
中間前払金保証取扱高は、件数が同4・4%増の142件、請負金額が同45・7%増の154億5939万2000円。件数上位は県土木部42件、県農林水産部30件、富山市27件の順。