1日に阿蘇くまもと空港の運営を開始した熊本国際空港鰍ヘ、運営期間中の経営方針を示す「マスタープラン」と、今後5カ年の「中期事業計画」を公表した。創造的復興のシンボルとなる新旅客ターミナルビルは、延床面積約3万7000平方b、設備投資額183億円。12月にも着工し、2023年4月の運用開始を予定している。
阿蘇くまもと空港は、更なる路線の誘致や利用者サービスの向上、インバウンドの取り込みを図るため、国交省が昨年5月末に、三井不動産を代表とする企業グループが設立した特別目的会社「熊本国際空港株式会社」と運営事業に係る実施契約を締結。構成員は、九州電力、九州産業交通ホールディングス、双日、日本空港ビルディング、サンケイビル、九州産交運輸、テレビ熊本、再春館製薬所、ANAホールディングス、日本航空―の10社。
マスタープランによると、当初期間終了の51年度に「地方空港1の国際線ネットワーク」を実現するとして、新旅客ターミナルビル、商業施設(約1200平方b)、交通広場(約3500平方b)、貨物ビル(約2100平方b)、立体駐車場(約2万平方b)、ホテル(約8400平方b)―等を整備。設備投資額は計599億円(修繕費含む)を見込んでいる。
国内・国際線一体型の新旅客ターミナルビルは、国内初の「滞在型ゲートラウンジ」や国内基幹空港で利用されているファストトラベルを推進する最先端機器を導入。ピーク時の最大待ち時間は30分から10分以内に短縮される。35年度を目処に、東側・西側の増築(約3000平方b)も予定している。
中期事業計画では、今年度から5カ年の投資計画、工事スケジュールも明らかにした。空港基本施設(滑走路・誘導路・エプロン等)の修繕・更新、エプロン拡張、立体・平面駐車場整備等の運営権施設に69億円。新旅客ターミナルビル整備、コンコースの延伸、ICTシステム導入等の非運営権施設に213億円を投じる。
工事スケジュールは、▽外構道路・立体駐車場=20年4月〜21年3月▽新旅客ターミナルビル=20年12月〜23年3月▽地域にひらかれた商業施設=22年7月〜23年3月▽地域にひらかれた広場=23年10月〜24年5月▽現国際線ビル解体=23年4月〜9月▽別棟ビル改修=23年4月〜9月▽現国内線ビル解体=20年4月〜21年1月。
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