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北海道建設新聞社
2020/04/08

【北海道】10開建の事業費は4094億円 道開発局20年度予算

 北海道開発局は、2020年度予算の開建別事業費を公表した。10開建の総額は前年度当初比1%減の4093億7200万円を積み上げている。前年度予算を押し上げた防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための3か年緊急対策の最終年度分が計上されたが、微減となった。新規事業として232号小平防災などに着手するほか、計画区間では道横断道女満別空港―網走間が計画段階評価に入る。

 3か年緊急対策の最終年度は予算規模がやや縮小し、当初予算は微減となった。一方で、19年度補正と合算した15カ月予算として見ると4825億8300万円で、前年度の15カ月予算を0.6%上回っている。

 開建別では小樽、室蘭を除く8開建が減少し、留萌は農業で更岸地区が完了したことなどにより1割減に。小樽は主要事業が急増したほか、室蘭は厚真川水系の砂防堰堤整備など災害関連工事の本格化で治水が当初予算の伸びをけん引した。

 事業別に10開建の合計額を見ると、治水が1.7%増の971億2900万円。北村遊水地の築堤や厚真川水系の直轄砂防事業、平取ダムの本体建設などを推進する。

 道路は2.9%減の2008億3300万円を措置し、新規では232号小平防災(総事業費約130億円)、238号幌別橋架け換え(約40億円)に着手。事業化前の計画段階評価路線としては既に1回目の審議を終えた日高自動車道静内―三石間、旭川紋別自動車道遠軽―上湧別間に加えて、道横断自動車道女満別空港―網走間も事業化に向けた調査に入るほか、札幌駅横の北5西1、西2地区の再開発ではバスターミナル整備に向けた調査を実施する。

 港湾は16.4%増の179億6000万円で苫小牧港西港区真古舞地区国際物流ターミナル整備などを本格化。空港は7.6%減の76億1200万円で新千歳空港の誘導路複線化などを継続する。

 農業農村は3.1%増の675億3300万円で、かん排中後志など新規4地区に着手。水産基盤は13.4%減少の160億円となった。

 20年度当初予算に基づく発注見通しも1日付で公表していて、WTO政府調達協定対象となる大型工事を見ると、函館で227号新中山トンネル、室蘭で苫小牧港ケーソン製作、厚真ダム復旧などが今後公告される予定となっており、釧路では当初予算のゼロ国債を活用して歯舞漁港の人工地盤建設を発注する予定だ。