県警察本部は、県有建物長寿命化計画に基づき、老朽化及び狭あい化の著しい警察署の建て替えを実施する。本年度は館山警察署、旭警察署、富津警察署について、移転改築に向けた事業を推進する。館山警察署は、県の当初予算に27億4600万円の債務負担行為を設定。旭警察署は実施設計、富津警察署は基本設計をそれぞれ実施する。本年度新規に事業着手する富津警察署は、富津市内の佐貫中学校跡地への移転を予定。建物規模に延べ約2600uを想定する。
館山警察署は、建築後40年以上が経過し、老朽化・狭あい化が著しく、慢性的な駐車場不足が発生していることから、移転改築を行う。
新庁舎の建設地は、館山バイパスに面する旧安房南高校跡地(館山市北条611)。建物は庁舎棟と車庫棟で構成。規模は、庁舎棟がRC造5階建て延べ約4200u、車庫棟がS造一部RC造2階建て延べ約1000u。実施設計は千都建築設計事務所(千葉市美浜区真砂3―1―2)が担当。
事業費は本年度予算に、工事費274万8000円を計上したほか、債務負担行為27億4600万円を設定。総事業費に約33億8000万円を見込む。2021〜22年度で工事を実施し、22年度内の竣工を目指す。
また旭警察署は、建築後40年以上が経過し、老朽化・狭あい化が著しいことから、治安維持・災害発生時の活動拠点として、国道126号沿いの現地(旭市ニ1―1)で建て替える。建物は庁舎棟と車庫棟で構成。建物規模は、庁舎棟がRC造5階建て延べ約2900u。車庫棟がS造一部RC造2階建て延べ約700u。設計は榎本建築設計事務所(千葉市中央区長洲2―8―5)が担当。
事業費は本年度予算に、実施設計費1億2746万円を計上したほか、債務負担行為2億円を設定。総事業費に約23億3400万円を見込む。庁舎の竣工は23年度を予定。
一方、富津警察署は、本年度予算に基本設計費5315万6000円を計上。施設の老朽化などから移転改築する。移転場所は佐貫中学校(富津市佐貫39)の敷地内を予定。同校は、市の小・中学校再配置計画により大貫中学校と統合し、この4月に大佐和中学校として開校した。統合後は大貫中学校の施設を校舎として使用するため、施設が空く佐貫中学校の跡地を活用して庁舎を整備する。
建物規模は庁舎棟延べ約2600u、車庫棟延べ約600uを想定。庁舎は24年度の竣工を目指す。なお、既存庁舎は1971年の竣工でRC造3階建て延べ約764u。