神奈川県住宅供給公社の2020年度事業計画によると、横浜井土ケ谷共同ビル(横浜市南区)と栗田谷団地(横浜市神奈川区)の建て替え基本設計にそれぞれ着手することになっている。再編事業の対象には不入斗第1団地(横須賀市)と小田原橘団地(小田原市)を加えた。若年層の流入やコミュニティーの維持を目的とした創生事業を若葉台団地、伊勢原団地、緑ケ丘団地などで取り組む予定だ。
横浜井土ケ谷共同ビルは横浜市南区井土ケ谷中町1ノ10の敷地3813平方bに所在。1971年11月に建築した鉄骨鉄筋コンクリート造13階建て161戸が既存する。基本設計は5月に着手する方針だ。2022年度の竣工を予定している。
一方、栗田谷団地は横浜市神奈川区六角橋4ノ23ノ14の敷地約3850平方bに既存する、鉄筋コンクリート造4階建て3棟64戸の賃貸住宅。1954年の管理開始で、建物や設備の老朽化が著しいことから建て替える。
こちらは設計委託先の選定コンペが進んでおり、今月上旬に候補者が決まる見込み。2021年8月までの設計期間を経て、翌9月に新築工事を始める方針だ。建物の引き渡し・入居開始時期は23年2月上旬としている。
〇不入斗第1、小田原橘で棟集約
再編事業の対象に加えた不入斗第1団地と小田原橘団地は、建物の老朽化に伴う大規模修繕と併せて棟を集約する方向。いずれも賃貸住宅で、既存規模は不入斗第1が2棟40戸、小田原橘が4棟150戸。この他、二宮団地(二宮町、28棟856戸他)で団地のコンパクト化や住宅のリノベーションなどに引き続き取り組む。
創生事業は、人口減少や少子高齢化が進行する郊外型大規模団地などで実施する。対象団地の一つ、若葉台団地(横浜市旭区、約6300戸他)で進めるのは将来のまちづくり指針「マスタープラン」に基づく取り組み。事業用地の早期利活用を目指し、事業者公募を予定している。
伊勢原団地(伊勢原市、12棟371戸)では、東海大学と連携した学生入居用のための住戸改修などを行う。緑ケ丘団地(厚木市、12棟400戸)については東京工芸大学と連携した団地イベント開催や、リノベーションプランの設計などを予定している。
また、賃貸管理事業は、住宅管理で一般賃貸住宅116団地1万4691戸など、施設管理で施設57カ所・駐車場1万3785台分を対象に実施することにしている。
提供:建通新聞社