富山県高岡土木センターが発注する「主要地方道高岡環状線道路改築道路改良その8工事」の高岡市上伏間江地内の現場において「ICT活用工事見学会」が開かれた。
施工は雄基工業(高岡市)で、建機レンタルのヨシカワ(金沢市)と、空中写真撮影・測量のエイ・テック(高岡市)が協力した。
見学会には、県西部の市職員や建設会社の社員ら約30人が参加。はじめに雄基工業の川合雄三土木部主任が工事について「高岡環状線の3期整備区間のうち、延長255メートルの盛土工事で、現在は路体盛土が仕上がった状態」と概要や進捗を紹介した上で、トータルステーションを用いた現地測量やドローンを使った空中撮影から始まり、3次元データーの作成、建機へのデーター入力といったICT土工の施工に至る一連の流れについて説明した。
続いて協力2社がより具体的な技術を取り上げた。エイ・テックの川淵久志測量部課長は、3次元データーについてドローンによる観測や、地上型レーザースキャナーを用いた出来形管理が採用されていることを紹介した。
ヨシカワからは、建設ICTテクニカルサポート認定員である普輪崎翔哉氏がICT建機による施工フローを説明。参加者はバックホウとブルドーザーに取り付けられている機器について解説を受けながら、実際に乗車してモニターなどを確認した。また、建機のデモンストレーションも行われた。
富山県においてICT活用工事のとりまとめを担う県土木部建設技術企画課の小清水信生主任は、「県では18年度から進めており、19年度は20件を目標に、現在16、17件が動いている。20年度も同程度を予定する。色々な研修の場を通じて、技術の普及を図りたい」と話し、業者に対して広く参加を呼び掛けている。