県健康福祉部障害福祉事業課は「千葉リハビリテーションセンター施設整備に係る基本計画」をまとめ、公表した。基本計画がまとまったことを受けて本年度、施設整備に向けた基本設計や地質調査に着手する。県の本年度予算に基本設計等業務委託2億8700万円の債務負担行為を設定するとともに、地質調査等に5037万3000円を計上した。基本設計と地質調査の発注業務は、県土整備部営繕課に委託する。概算事業費に約270億円を見込む大規模営繕事業が具体化に向けて動き出す。
債務負担行為は、建築・電気設備・機械設備の基本設計のほか、基本運営・医療機器整備・情報システム整備の計画などを策定するための事業費を設定した。
同センターは設置から40年以上を経過し、施設・設備が老朽化。居室や訓練室等のスペースが不足していることなどから再整備を行い、現在地(千葉市緑区誉田町1―45―2)で建て替える。基本計画の策定業務はシステム環境研究所が担当した。
計画の概要は次の通り。
【病床数定員】
▽病棟構成=@リハビリテーション医療施設110床(一般病棟26床、回復期リハビリテーション病棟50床、障害者病棟34床)A医療型障害児入所施設「愛育園」150床B児童発達支援センター(通園)30人C障害者支援施設「更生園」86人(入所支援40人、自立支援46人)D就労支援センター(仮称)20人
【部門別計画】
▽基本方針、機能=運営方針、病床数、病室構成、診療・看護支援体制、検査機器等の整理
▽主な諸室=診療室、病室、X線撮影室等の部門ごとに必要な部屋の整理
▽配置方針=関連部門間の動線確保等に係る配置条件
【施設整備計画】
▽施設整備方針=@利用者の療養環境が充実した施設整備A職員が働きやすい施設整備B機能性を高める諸室配置と柔軟性のある施設整備C経済性・環境に配慮した施設整備D災害に強い施設づくり
▽想定される建物=外来診療棟(仮称)地下1階地上10階建て、居住棟(仮称)地上7階建て、渡り廊下(通学路)、ポンプ室等、延べ面積3万7000u程度
▽施設計画=@基本計画案では、2期工事とし、1期目に外来診療棟(仮称)、2期目に居住棟(仮称)を建て替えるA新センター整備にあたっては、工事期間中も患者・利用者に対するサービス提供を継続する必要があることから、工事の振動や騒音などにより患者等の状態に影響が生じないよう配慮しながら、段階的にローリング方式で工事を行う
▽概算事業費=約270億円(基本設計・実施設計により精査する)
▽整備スケジュール=20〜21年度基本設計、21〜22年度実施設計、23年度以降工事。第1期工事(外来診療棟、26年度供用開始予定)、第2期工事(居住棟、30年度供用開始予定)