国土交通省九州地方整備局は2020年度、県内の東九州自動車道整備に最大119億円を投入する考えだ。供用予定の志布志IC〜鹿屋串良JCT間(19・2km)には、開通必要額として97〜108億円を見込む。新たに、日南・志布志道路では橋梁下部工(志布志地区)、油津・夏井道路の道路予備設計(夏井地区)が計画されている。
志布志〜鹿屋串良間は、19年度補正で74億円が追加され、20年度では約100億円規模の予算計上が見込まれる。背景には、19年7月に行われた第1回事業評価監視委員会の審議で、法面崩壊に伴う対策工法の追加などに137億円が追加された。
2回目となる変更は、1月に行われた同委員会で明らかとなり、路床上の地盤改良(約20億円)、補強土壁(約14億円)、ICT施工(約13億円)の追加や跨道橋周辺の法面保護ブロック構造の見直し(約11億円)等により、約80億円の事業費増となるなど、最終年度に多額の事業費が必要となった。
日南・志布志道路(6・9km)の本県側の延長は夏井ICまでの3・7km。16年度から事業着手し19年度から道路改良に入った。20年度は1〜9億円が必要で、橋梁下部工に入りたい考えだ。主な構造物は、中尾橋(170m)と前川橋(230m)がある。
19年度から事業着手した油津・夏井道路は、県境部分の4・4kmが対象。本県側の事業費は最大2億円を見込み調査を推進。その中で、夏井地区道路予備設計は発注手続きに入った。
全体をみると、残る未着手区間は宮崎県の奈留IC〜南郷IC間(約13km)。なお、難工事となった清武南IC〜日南北郷IC間(17・8km)は22年度の供用予定で宮崎市と日南市が結ばれる。