主要地方道佐田竹波敦賀線は、美浜町佐田から竹波までの約5・1キロメートルを結ぶ。
19年度には一部区間(佐田〜菅浜)の2・1キロメートル(うち管浜乙見トンネル638メートル、北田トンネル320メートル)が供用開始しており、今回の菅浜〜竹波間の3・0キロメートル(うち菅浜黒藤トンネル1666メートル)の供用開始をもって、全面開通となった。総事業費は約130億円。
従来の同区間と比べ、道路がほぼ直線となり快適な走行が可能となる。海水浴客が多い、竹波、水晶浜、ダイヤなどの海水浴場や美浜原発へのアクセスが向上する。
一般県道竹波立石縄間線は、敦賀市白木から浦底までの約4・9キロメートル区間で供用開始。このうち、3863メートルを占める敦賀半島トンネルは、県管理道路では最長のトンネルとなる。総事業費は約133億円。
同線の開通により、交通不能区間が解消され、敦賀半島先端部での東西交通と、半島周遊のネットワークが確保された。
トンネルの白木側には白木浜海水浴場があり、浦底側からは立石灯台や水島へアクセスすることができ、短時間で多くの観光スポットを周ることが可能になった。
20日に開通した佐田竹波敦賀線、竹波立石縄間線を含む原子力災害制圧道路整備事業は、県が12年度から着工。これまで一本であった国道27号線からの原子力発電施設が立地する半島部へのアクセス道路の多重化が目的で、5路線7区間を整備。近年の豪雨時に、たびたび発生していた土砂崩れ等での交通障害の解消が期待されている。さらに、地域間のネットワーク強化で、生活面での利便性の向上や、観光振興および産業の発展へむけた効果にも期待が寄せられる。18年度に竹波立石縄間線の一部、19年度には佐田竹波敦賀線の一部と音海中津海線(高浜町音海〜小黒飯1.6キロメートル)が開通、これで3路線5区間が供用可能となった。また、26日には、おおい町犬見から大島までの約3.4キロメートルを結ぶ赤礁崎公園線の供用開始が控え、21年度には、舞鶴野原港高浜線(高浜町神野〜難波江2.5キロメートル)の開通を予定している。