県環境生活部県民生活・文化課は19日、「県立文化会館舞台設備(音響、照明、機構等)劣化診断及び改修計画作成業務委託」の選定結果を公表した。企画提案(プロポーザル)の募集に2者が応募し、委託業者選考委員会の審査を経て、空間創造研究所(東京都渋谷区南平台町2―6)を受託候補者に決定した。契約期間は本年10月30日まで。委託料の上限は800万円(消費税込み)。
竣工後20年以上を経過している、東総文化会館、南総文化会館、青葉の森公園芸術文化ホールの県立文化会館3館の舞台設備について、各ホールの特性・利用環境を考慮したコンサルティングを行い、改修計画を作成する。
業務の内容は、劣化調査・診断と舞台設備改修計画の作成。劣化診断は、県が提供する履歴や各種点検記録等の資料を基に、予備調査を行った上で実施する。対象施設の利用状況や改善要望および設備機器の不具合等について関係者にヒアリングを実施し、施設の利用状況や保全状況を把握する。
調査・診断の内容は▽舞台設備(機構、照明、音響)に関する改修履歴の整理▽関係者ヒアリング▽調査診断結果の整理――など。劣化度調査・診断を実施する舞台設備は、吊物設備(幕・バトン・反射板・滑車)、床設備など舞台機構設備(各設備を稼働させる昇降機器・操作盤含む)、舞台照明設備、舞台音響設備(録音・拡声・再生設備、連絡設備、進行監視設備、投影設備)。
改修計画の作成では、設備ごとの状態・改修に掛かる費用、各ホールの規模や利用環境等を考慮し、客観的なデータを基に施設の状況を把握・分析した上でコンサルティングを行い、専門的見地から最適となる舞台設備改修計画を作成する。
その上で▽直ちに整備▽経過年数に応じて整備▽関係法令等基準に適合しなくなってから整備▽壊れてから整備▽おおむね対象施設の新築40年で実施する大規模改修時に整備――の5点に分けて修繕・改修の対応方針をまとめ、施設ごとに整備する順位付けを行い、3館全体での優先順位を提案する。また、改修に掛かる設備ごとの参考見積もりを徴収する。
東総文化会館(旭市ハの666)は1991年3月20日の竣工。建物規模はSRC造地下1階地上3階建て延べ5941・07u。主な諸室は大ホール、小ホールなど。
南総文化ホール(館山市北条740―1)は97年3月25日の竣工。建物規模はSRC造3階建て延べ8289・66u。主な諸室は大ホール、小ホール、会議室、練習室など。
青葉の森公園芸術文化ホール(千葉市中央区青葉町977―1)は91年8月31日の竣工。建物規模はSRC造地下1階地上3階建て延べ7029・13u。主な諸室はホール、会議室、練習室、展示室など。