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建設経済新聞社
2020/03/18

【京都】京都市立芸術大学及び京都市立銅駝美術工芸高等学校移転整備事業 初弾のC地区は9月市会提案 9件のうちWTO対象は5件

 京都市は17日、京都市立芸術大学及び京都市立銅駝美術工芸高等学校移転整備事業について、工事発注の時期などを明らかにした。
 西京区の芸大と中京区の銅駝美工をJR京都駅東側の下京区の崇仁地区に移転するもので、移転エリアは東側からA、B、Cの3地区に分けられ、全体の敷地面積は約3万4600u。
 乾−RING−フジワラボ−o+h−吉村設計共同体で進めた基本設計に基づき、建築物等の詳細な仕様の決定、工事発注に向けた図面の作成等を行い、実施設計として概略をとりまとめ、市会総務消防委員会に報告した。
 塩小路通沿いで、東側の鴨川と須原通に挟まれたA地区(下京区川端町の敷地約1万2700u)に芸大のSRC造一部S造3階建、延約8900u及び銅駝美工のRC造一部S造4階建、延約9300uの学校(大学・高校)を建設。A地区北側に銅駝美工を配置。彫刻、陶磁器などの専攻・共有工房を南側に配置する。中央部に屋上グラウンドを設置する。
 中間に位置し、高瀬川がほぼ中央を流れるB地区(下京区下之町、西之町、東之町の敷地約6000u)に芸大のSRC造一部S造5階建、延約9500uの学校(大学)を建設。B地区は建物を南側に配置。高校・大学・地域が利用する食堂を設ける。柳原銀行記念資料館や高瀬川沿いのスペースを親水空間として整備する。
 A地区とB地区の間の須原通の上には上空通路を設置。上空通路の設置位置は、北側の交差点(塩小路通)から約16m、南側のJR高架から19・4m。構造耐力上主要な部分はS造とする。柱、梁、床、屋根は耐火構造とし、壁は不燃材料とする。屋根はステンレス鋼板、壁は金属折板で高さ1・63m、通路下面はコンクリート合成デッキスラブ現しとする。落下防止ネット(ワイヤーメッシュロープ、網目寸法4p程度)、屋根に雪止めを設置する。柱は道路内に設けず、敷地内に設置する。桁下有効高さは車道範囲で約5075o確保する。面積は24・56u。
 塩小路通沿いで河原町通と高倉通に挟まれたC地区(下京区上之町、下之町、西之町の敷地約1万5900u)に芸大のSRC造一部S造地下1階地上7階建、延約4万6500uの学校(大学)・劇場(音楽ホール)・展示場(ギャラリー)・事務所を建設。基礎免震を採用する。C地区北側に音楽ホール兼講堂、ギャラリー@KCUAなどの機能を配置。附属図書館、芸術資源研究センター、資料館などの芸術資料を収蔵・研究・活用する機能を、一般利用機能(ギャラリー、資料館)と合わせて一元的に配置する。
 A、B、Cの3地区の建物の合計延べ面積は約7万4200u。
 駐輪場と一体となった植栽ゾーン、吹抜けの高さを生かしたカーテン状緑化、免震スリットを利用した植栽帯などを設ける。
 概算工事費(工事監理費等、関連経費を含む)は芸大が令和2年度約19億円、令和3〜5年度(債務負担)約250億円の計269億円、銅駝美工が令和2年度約3億円、令和3〜5年度(債務負担)約33億円の計36億円を見込み、合計約305億円を想定する。
 工事発注単位は、原則、地区ごとに建築、電気設備、空調衛生設備の3単位に分割した発注とする。銅駝美工はA地区に含む。
 契約議案の市会への提案時期は、C地区の建築工事(23億円以上のWTO対象)、電気設備工事(WTO対象)、空調衛生設備工事(WTO対象)がそれぞれ令和2年9月を予定。B地区の建築工事(WTO対象)、A地区の建築工事(WTO対象)、電気設備工事、空調衛生設備工事がそれぞれ令和3年2月を予定。B地区の電気設備工事、空調衛生設備工事がそれぞれ令和3年5月を予定。
 令和3年1月頃に着工し、銅駝美工は令和5年度中の供用開始、芸大は令和5年度秋頃の供用開始を予定する。