金沢市は、16日に開かれた市議会文教消防常任委員会で、田上校下新小学校建設事業の概要について報告した。校舎は教室間の間仕切りや廊下などに木材をふんだんに活用し、木のぬくもりを感じながら集中して学習に取り組める。
基本設計(担当=釣谷建築事務所)における施設の特徴によると、校舎の中央に中庭を配置し、児童が過ごしやすく好奇心や想像力を膨らませる開放的な環境を整備。多様な学習形態に対応可能なオープンスペースを2、3階に整備する。
防犯面では、普通教室を2階以上に配置するとともに、PTAや地域の活動において児童と利用者の動線が交差しないように施設の配置を工夫。施設内に備蓄倉庫を設け、各階に多目的トイレを整備するなど防災機能も強化する。
周辺の山々など恵まれた自然環境を身近に感じ取れるよう、普通教室は南側のグラウンド向きに配置し、美しい眺望環境と明るい教室空間を確保する。
建設規模はRC造3階建て延べ約8900平方メートル。設置場所は田上本町4丁目にある田上本町市営住宅周辺の敷地で、面積は約1万6000平方メートル。
新年度に実施設計や地質調査などに着手し、21年度からの着工、23年4月の開校を目指す。