愛知県防災安全局は、ゼロメートル地帯を対象とした広域的防災活動拠点の整備計画で、2020年度に木曽川三川下流域(愛西市)で盛土観測・上屋設計、西三河南部地域(西尾市)で造成実施設計を行う。さらに、有識者による検討会を開き、次期整備候補地の選定を進める他、供用後の拠点施設の運用マニュアル作成に向けた検討に新たに着手する。
同拠点施設は、県内4カ所に計画。現在、木曽川三川下流域と西三河南部地域の2カ所で整備を進めている。残る2カ所は整備地が決まっていない。
木曽川三川下流域は旧永和荘跡地(県有施設)で愛西市大井町浦田面268などの敷地1万3000平方bに計画。盛土高は3・1b。20年度は造成後の盛土観測業務(一般競争公告中)を行う他、上半期にヘリポートや防災倉庫などの上屋施設の実施設計を外注する予定。
上屋の整備工事は21年度に発注し、22年春先の供用開始を目指す。
一方、西三河南部地域は、西尾市行用町見セ田地内の敷地2万平方b(民有地)に計画。民有地は今後市が買い上げ、県に寄付する。
20年度は敷地造成・地盤改良工事に伴う実施設計を上半期に外注する予定。盛土高は3b程度を見込む。実施設計後は、21年度に敷地造成・地盤改良工事、22年度に盛土観測、上屋実施設計、23年度に上屋の整備工事を予定。24年春の供用開始を目指す。
運用マニュアルは、20〜21年度の2カ年での作成を予定。20年度は救出救助の手法などを分析・検証する検討業務を外注する。検証結果は運用検討会に諮り、有識者らの意見をマニュアルに反映していく。
20年度当初予算案には全体で3253万円を盛り込んでいる。
提供:建通新聞社