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北陸工業新聞社
2020/03/13

【石川】合意形成へ調整進む/白山市が新斎場の方向性で/基金創設へ条例案 

 白山市は、新たな斎場整備の方向性について、野々市市など関係機関との合意形成へ調整を進めている。斎場整備基金の創設に関する条例案を今回の市議会2月会議に上程しており、承認を経て新年度から積み立てを開始したい考えだ。初年度の積立金は1億円を予定している。
 新斎場の整備では、大規模改修による長寿命化や現行の3施設を1施設または2施設に統廃合・一新する3案を比較検討している。白山市と野々市市が共同で運営し、いずれも総事業費は30〜40億円程度の見込みとなる。このため、整備スケジュールでは、基本方針を策定し、建設場所の選定をはじめ、都市計画決定、住民説明、用地買収、設計、工事など事業完了までに7〜8年程度を要するという。
 市内では、市営の松任斎場(徳丸町地内、1986年建設)、白山野々市広域事務組合が管理・運営する白山郷斎場(瀬木野町地内、81年建設)を使用しているほか、美川地域の市民は主に手取郷広域事務組合の手取郷斎場(能美市浜町地内、99年建設)を利用している。手取郷斎場は比較的新しいが、残りの2施設は築後30年以上経過し、計画的に修繕はしているものの、建物と設備の老朽化が進行している。
 このような状況を踏まえ、これまでに市は基本調査(国土開発センターが担当)を実施。各地域の将来人口推計や火葬件数の推移など基礎情報を整理した上で、利用形態別の施設規模の想定や課題をまとめた。
 それによると、新たな斎場の建設地は未定ながら、1施設への集約整備となるパターン1では、利用地域を市内全域および野々市市とすることから、用地については松任斎場や白山郷斎場の2倍となる1万2500平方メートルが必要。建築面積は2730平方メートルを想定と拡大するが、整備費は2施設の計画より抑えられるという。
 松任(美川地域)が利用する施設A、鶴来・白山ろく地域、野々市市が利用する施設Bの2施設を整備するパターン2では、1斎場あたり8000平方メートルの用地が必要。建築面積は各1620平方メートルを想定。松任、白山郷の両斎場の現在地でも多少手狭となるが、整備は可能とした。
 このほか、松任(美川地域)と野々市市が利用する施設A、鶴来・白山ろく地域が利用する施設Bの2施設を整備するパターン3では、松任地域などが利用する施設Aの用地は1万1000平方メートルが必要となり、現行から倍増する。建築面積は2360平方メートルを想定。一方、施設Bは6750平方メートルの用地で現行よりやや広くなり、建築面積は1210平方メートルを想定している。

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