湖南市は、新年度からJR三雲駅周辺整備事業として公園整備工事等に着手する。
このことから、市は新年度当初予算案に事業費4815万円を計上、予算が認められ次第、同公園整備を中心に各種事業に着手する。
事業費の内訳は、▽三雲駅南側公園整備工事費=1667万円▽観光案内板設置工事費=288万円▽防犯カメラ設置工事費=288万円▽南北駅前トイレ清掃業務委託費=102万円―など。
各整備内容を見ていくと、三雲駅南側公園整備は、市道畑線から駅に向かう途中にある面積約600bの市有地を休憩所となるようベンチ等を設置し、昨年設置した遊歩道と連動させ、駅南側に流れる普通河川田仁川の桜並木等をよりアピールできる環境を整備する。設計は既に市が完了済み。工事発注時期は秋ごろとなりそうだ。観光案内板設置工事は、地元から要望のあった三雲駅への案内だけでなく地域の観光をアピールできる看板の設置を夏頃に、防犯カメラ設置工事も警察との協議を計画的に進めながら同じく夏頃に工事発注していく考えだ。
なお、同駅は周辺整備事業と並行して三雲駅周辺市有地土地活用事業の事業者応募を夏頃に行う方針で、条件面の再精査等に着手している。昨年にプロポーザル方式で事業者を募集、対象地の問い合わせ等多数あったにもかかわらず名乗り出る企業がいなかったことを問題視し、学識経験者を交えて募集内容の見直しに着手。併せて、委託金額が適正であったかも最新の市場評価値で再調査、また、対象が南側駅前広場から見て甲賀方面にある市有地約7500平方bと、南側自転車駐車場付近の市有地約650平方bの2ヵ所と、比較的大きな土地の募集としていることから、分割し数事業所への提供の可能性も探っているところ。なお、対象地の地目は宅地で、用途は近隣商業地域となっている。
三雲駅周辺は、「三雲駅周辺地区都市再生整備計画」による新たな市街地づくりが進められており、子育て世代を中心に多様な世代が集い、にぎわう魅力ある生活拠点の創出を目標に、市民が憩いにぎわう核として施設整備を進めるため、ユニバーサルデザインに基づく駅舎整備をはじめ、道路・駅前広場・公園などの都市基盤整備が進められている。今後は、新たな商業施設の誘致などにより、住民等の憩いと交流の場となる生活利便施設や地域活性化施設等の整備を進め、「にぎわいの街」を創出していくことが求められており、来訪者や市民が便利で快適な日常生活を支える三雲エリアにふさわしい拠点づくりにつながる土地利用および施設整備を事業者と共に目指していく。また、長期にわたり安定的な管理運営を行うことにより、周辺地区の生活環境の向上を図るとともに、その効果を周辺住民やこれから駅前に居住する住民に還元できる、事業性の高い内容となるよう、連携を密にし、魅力ある地域づくりを進める考えだ。
提供:滋賀産業新聞