総合犬山中央病院(犬山市大字五郎丸字二タ子塚6)を運営する志聖会は、同病院の本館建て替えを計画している。現在、設計者の選定に向けて数社のコンサルタント会社やゼネコンなどから見積もりを徴集しており、3月中にも決定しそうだ。今後のスケジュールは、2023年10月の新棟完成を目指しているものの、詳細は「未定」としている。
志聖会は新本館建て替えにあたり、投資額として50億円程度を見込んでいたもよう。建物の規模は延べ約1万5200平方bで、病床数は既設と同じ一般病棟306床(うち回復期リハビリテーション病棟48棟、地域包括ケア病棟60棟)で検討。同病院南側の駐車場への建設が想定される。
志聖会は現在、患者や市民を対象に、建て替えに向けて希望や意見を募っている。病院の仕様を決めるに当たっては、ここで集まった意見や、今後、開催を企画している市民懇談会などで地域のニーズを把握した上で内容を詰めていく考えだ。
既存の病院は本館(鉄骨鉄筋コンクリート造6階建て)、西館属棟(鉄筋コンクリート造6階建て)、北館属棟(鉄骨造4階建て)、宿舎棟(鉄筋コンクリート造4階建て)の総延べ面積1万8701平方bで構成。1982年に完成した。老朽化進んでいることに加え、2017年3月に公表された愛知県の要緊急安全確認大規模建築物の耐震診断結果で、大規模地震に対する耐震性が不足していることが判明していた。また、この耐震診断結果で示されていた今後の予定では、20年9月に建て替えに着工し、23年10月に完了するとしていた。
提供:建通新聞社