県教育庁は、児童生徒の増加に伴う特別支援学校の過密解消のため、校舎などの整備を進めている。新年度は、特別支援学校整備事業として(仮称)県立東葛飾地区特別支援学校に着工するほか、桜が丘特別支援学校教室棟の増築を進める。このうち東葛飾地区特別支援学校については、県土整備部営繕課が今月4日に「(仮称)県立東葛飾地区特別支援学校校舎外建築工事」の一般競争入札(総合評価方式)を開札し、鎌形・ナリコー特定建設工事共同企業体が12億円(消費税抜き)で落札した。
入札には同JVのほか、広島・丸要JVが参加。予定価格12億2600万円(同)、調査基準価格11億2792万円(同)だった。工期は2021年9月21日まで。工事は校舎ほかの建築。設備は新年度に別途、発注する。
同事業は、児童生徒の増加に伴う過密状況・教室不足に対応するため「第2次県立特別支援学校整備計画」に基づき、柏特別支援学校の高等部を分離し「(仮称)東葛飾地区特別支援学校」を新設する。
施設の建設場所は流山市名都借字宮の下140番1地先で、流山高等学園第二キャンパス内。敷地面積は3万2006・84u。都市計画区域は市街化調整区域。用途地域は無指定(建ぺい率60%、容積率200%)。防火地域の指定、高さ制限、高度地区、日影規制などの設定はない。
校舎(教室棟・食堂棟)の建物規模はRC造一部S造3階建て延べ5104u(建築面積2692u)。教室棟の面積は約4878uで、ほかにエレベーター、渡り廊下、ポンプ室、窯場、電気室・発電機室、ポンプ室など。
基本設計は竹江設計事務所(鎌ケ谷市西佐津間1―18―1)、実施設計は鈴木建築設計事務所(松戸市南花島1―5―11)が担当。120人規模の生徒の受け入れに対応できる施設とする。22年度の供用開始を目指す。
一方、桜が丘特別支援学校は教室棟を増築する。増築規模は、教室棟RC造平屋建て延べ約987u、渡り廊下RC造平屋建て延べ約41・4uの総延べ面積1028・4u。生徒57人の増加に対応する。校舎は22年度に供用開始の予定。実施設計は県土整備部営繕課が本年度、アストニッシュ(千葉市中央区登戸1―15―32)に委託した。
特別支援学校整備に伴う事業費は、県の当初予算に4億6260万円の年度事業費を計上するとともに債務負担行為12億6400万円を設定。年度事業費の内訳は、東葛飾地区特別支援学校が3億2430万円、桜が丘特別支援学校が1億3830万円。