松戸市は9日、旧国保松戸市立病院跡地活用事業者の募集に伴う公募型プロポーザルの実施について公告した。同跡地の活用に関する提案を求め、最優秀提案者に建物を含めた跡地を売却する。最低売却価格(土地のさら地相当額から減価要因必要経費を差し引いて積算した額)は5億8479万円。優先交渉権者及び次点者の決定は2020年9月上旬を予定。
参加者は、当該跡地を購入し、活用・整備する意思を有する者(法人であること)または複数の者で構成されるグループとし、グループで参加する場合は代表者を定める。
3月23日から同30日まで売却物件の視察に応じ、4月20日から同24日まで参加登録を受け付ける。その後、5月7日に参加登録の通知を行い、6月22日から同25日まで提案価格見積書及び事業提案書を受け付ける。1次審査は7月13日、2次審査(公開プレゼンテーション)は8月2日に予定しており、9月上旬に最終選定結果を通知する。
公募型プロポーザルによる売却対象物件は、上本郷2・3丁目の病院本体(敷地面積1万3297・22u、延べ床面積3万156・87u)、5号館臨床研究棟(敷地面積1093・04u、延べ床面積2188・58u)、レントゲンフィルム保管庫(敷地面積207・38u、延べ床面積278・47u)の3か所。
なお、既存の建物がない第1駐車場(敷地面積603・39u)と第4駐車場(敷地面積787・76u)の跡地の売却は、インターネットシステム(ヤフーオークション)を活用した一般競争入札を昨年8月に行い、いずれも法人が、8407万円と1億2710万円でそれぞれ落札している。
売却にあたって、既存建物等の解体・撤去の必要性は、事業者の判断によるものとする。また、既存建物等にはアスベストが含まれている部分がある(募集要項で調査結果公表)ほか、既存建物を活用する場合、1号館は耐震基準を満たしておらず、耐力壁の増設あるいは増厚等による耐震補強が望まれる。さらに、敷地内からは基準値を超える特定有害物質(鉛と六価クロム)が検出されている。
このため、最低売却価格は、土地のさら地相当額から減価要因必要経費(土壌汚染対策費、PCB含有機器処分費、必要な既存建物解体費及びその他必要な経費)を差し引いて積算している。
既存の建物(延べ床面積は病院事業概要掲載の面積で、実際の面積とは異なる場合がある)として、病院本体敷地内には1号館(RC一部S造地下1階地上5階・塔屋2階建て、延べ1万1479・36u)、2号館(RC造地下2階地上6階・塔屋1階建て、延べ7324・12u)、3号館(RC造地下2階地上4階・塔屋2階建て、延べ7521・9u)、4号館(RC造地下2階地上平屋・塔屋1階建て、延べ3182u)、診療事務室(RC一部軽S造地下2階地上平屋建て、延べ457・77u)、夜間小児急病センター(軽S造平屋建て、延べ156・87u)、5号館臨床研究棟敷地には同建物(RC造地下1階地上4階・塔屋1階建て、延べ2188・58u)、レントゲンフィルム保管庫敷地には同建物(RC造3階建て、延べ278・47u)が残っている。
都市計画は、病院本体敷地が第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率300%)、5号館臨床研究棟敷地が第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%、第1種高度地区指定)、レントゲンフィルム保管庫敷地が第1種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率200%、第1種高度地区)だが、病院本体敷地は容積率を200%に変更し、併せて第1種高度地区に指定する予定。
市が民間事業者の参入可能性を探るため、昨年8月に実施したサウンディング型市場調査(対話)には13者が参加。各参加者ごとに、@クリニックモール、共同住宅、スーパーマーケット、保育施設Aクリニック、共同住宅、商業施設B総合病院C医療施設、スーパーマーケットD医療モール、スーパーマーケット、ショッピングセンターEクリニック、スーパーマーケットF医療施設、ショッピングセンターGクリニック、健診センター、介護福祉施設、商業施設、住居、保育所Hクリニックモール、分譲住宅、スーパーマーケット、物販店Iクリニック、分譲マンション、店舗Jクリニックモール、スーパーマーケット、物販店、飲食店Kクリニックモール、マンション、スーパーマーケットL日常支援クリニックモール、商業施設、住宅(共同住宅、戸建て)等の整備を提案している。