かほく市は6日、PFI(民間資金を活用した社会資本整備)導入を予定する「(仮称)市総合体育館等整備・運営事業」の実施方針を公表した。メイン施設の総合体育館についてはBTO(建設・譲渡・運営)方式、隣接する新野球場などにはBT(建設・譲渡)方式を採用する。事業者の選定は公募型プロポーザル方式で行い、6月下旬に募集要項を公告するスケジュールだ。
現地見学会は今月9〜24日と5月12日に実施する。実施方針に関する質問・意見は今月19〜23日に受け付け、4月下旬に要求水準書案を公表する。
募集要項の公告後は資格審査資料を8月中旬まで、提案書類を10月下旬までそれぞれ受け付ける。12月下旬に優先交渉権者を決定する予定。21年1月に基本協定、2月に特定事業の仮契約を締結する。市議会3月定例会での議決を経て本契約を結ぶ方針。
総合体育館は、老朽化が進む河北台健民体育館(築41年)と併設する七塚武道館(同34年)に加え、宇ノ気、高松両弓道場の機能を集約し、近接地の河北台中野球場用地(浜北)に整備する。新たなスポーツ文化の拠点と位置付け、アリーナを中心に武道場やトレーニング室、スタジオ、多目的室などを備える。建設規模はRC造(屋根S造)3階建て延べ8800平方メートルを想定し、敷地面積は約3万6000平方メートル。
観客席は、バレーボールVリーグなどの試合観戦にも対応できるよう、仮設を合わせ約2500席程度を確保する。新野球場(約9000平方メートル)は河北台健民体育館と七塚武道館の解体跡地に整備する。
事業方式は、総合体育館と第1駐車場がBTO、野球場や市道、農業用水路整備がBTとなる。敷地内にある既存河北台体育館(サブアリーナ)と七塚テニスコートについては、維持管理・運営業務だけを行う。概算工事費は50億円程度を見込む。
事業に応募できるのは、施設整備などに関する設計や工事監理、建設、維持管理、運営の各業務を担う複数の企業で構成されるグループ。
施設整備については、設計事業者は▽1級建築士事務所の登録▽06年度以降に延べ床面積5000平方メートル以上とする屋内体育施設(体育館等のアリーナ部分を有する)の実施設計の元請実績―などの参加資格要件が必要となる。建設事業者は▽建築一式工事の総合点数が780点以上▽設計要件と同規模以上の新築工事を施工した実績―などが求められる。
設計・建設期間は、総合体育館が21年4月〜23年10月、野球場が23年12月〜25年11月を予定している。維持管理・運営期間は開業準備を含む23年11月から39年3月までの15年5カ月間を見込んでいる。
民間事業者の募集選定アドバイザリー業務はパシフィックコンサルタンツが担当している。
実施方針に関する問い合わせは、市スポーツ文化課TEL076(283)7135へ。