清水建設北陸支店(金沢市)は4日、同市玉川町で「清水建設北陸支店新築工事」の起工式を行った。式には齊藤武文執行役員北陸支店長、ミルックス北陸支店長の谷口弘蔵氏、北陸兼喜会会長の青山悟氏、宗三会町会長の宮形栄喜知氏ら19人が出席した。
地鎮行事では、角野淳一郎同支店副支店長が苅初め、齊藤支店長が鍬入れを行ったほか、順に玉ぐしを捧げて工事の安全を祈った。直会で齊藤支店長は「支店建替計画は2018年12月から検討をはじめ、昨年7月、社内で正式に承認された。『北陸の地域・未来とつながるオフィスづくり』を設計コンセプトに、最先端の省エネ・創エネ技術を導入するほか、金沢の歴史・伝統との融合を目指した意匠、働き方改革・健康増進に資するオフィスづくり、当社の得意先にも見てもらえるショールーム機能も持たせたい」とした上で、「地域の特性を活かした省エネ技術と太陽光発電、水素利用蓄電設備などの創エネ・蓄エネ技術を融合した地域初のゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)の実現を図ることで、当社が1919年の金沢出張所開設以来、約100年間にわたり、この北陸の地で培ってきた当社の技術力のさらなるアピールにつなげたい」とあいさつした。
建設規模はRC造一部S造地下1階、地上3階建て延べ約4100平方メートル(建築面積約1450平方メートル)。1階がエントランスホールやカフェエリアなど、2階がオフィス、ワードローブ、3階がオープンエリア、会議室など。工期は4月から2021年2月までで、4月の供用開始を予定。企画および設計・施工は清水建設。
19年度の国交省サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)や、環境省「水素を活用した自立・分散型エネルギーシステム構築事業」に採択された。
伝統の格天井を最新の「耐火木鋼梁」で再現し、地産地消として能登ヒバを採用。同梁は高さ1メートルで国内初の耐火木鋼梁大断面の開発となり、大臣認定を目指す。
稲垣準二担当工事長(北陸支店建築部工事長) 「超環境型オフィスの施工に相応しい品質、工程、安全を追求するとともに、施工段階から現場を公開し、各種先端技術をPRしていきたい」と抱負を述べた。