名古屋市教育委員会は、橘小学校の改築に合わせた複合施設化に向けた検討で、施設配置案をまとめた。北側に小学校・複合施設を固め、体育館は地下構造とすることでグラウンド面積を確保する。施設整備手法は、デザインビルドの導入を想定しているとみられ、事業者選定は2022年度が有力だ。2月末までを期限に住民意見を募っており、住民意見を集約後、今後の方針を決める考え。
橘小学校はグラウンドが狭く、現況で約2800平方bにとどまっている。また、指定避難所の体育館が3階にあるため、高齢者や障害者には負担がある他、児童数が増加して現普通教室(15室)だけでは足りず、特別教室1室を転用している状況にある。
1月末に行った住民説明会では、複合化整備の方針として▽橘小の現地での存続▽新たな地域コミュニティー拠点の実現▽避難所機能の充実・強化―を提示。複合化は、中生涯学習センターと前津福祉会館、前津児童館と複合化する。
校舎・複合施設(地下1階地上5階建て)は北側、体育館は地下にそれぞれ配置する。プールは整備せず、民間プールを活用する。地下体育館の上部に約3500平方b(50bの直線走路、120bトラック)を確保した人工地盤の運動場を設置する。
今後のスケジュールでは、20〜21年度に整備計画策定、21〜22年度に公募要項作成・事業者選定を行う。23年度に設計、24年度に本体工に着手する工程を見込む。供用開始は27年度ごろを目指す計画を提示しつつ、さらなる整備完了時期の前倒しを検討する考え。
現在の校舎は、敷地内の北側と西側に配置。鉄筋コンクリート構造の4階建てで、教室棟と体育館・教室棟の2棟で構成し、全体延べ床面積は約5100平方b。児童数は約400人。場所は中区橘1ノ13ノ12。
橘小学校の全体敷地面積は5600平方b。
提供:建通新聞社