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北海道建設新聞社
2020/03/04

【北海道】札幌市が中央区複合庁舎実施方針案/BTO方式を採用

 札幌市は2日、PFIで整備する中央区複合庁舎の実施方針案と施設イメージを公表した。指定避難所となる区民センターホールは1、2階に配置。市民の利便性を高めるため、3階に手続き窓口を集約する。6月に総合評価方式で一般競争公告し、2021年1月に整備や維持管理を委託する民間事業者を決定する。新庁舎の開庁は25年2月を予定する。
 同日の市議会財政市民委員会に報告した。実施方針は多くの事業者に参加を促す事前情報で、4月に要求水準書と合わせ公開する。
 中央区複合庁舎は、耐震性能が不足する中央区役所を中央区南3条西11丁目の現地で建て替え、隣接する区民センター、保健センターを統合して整備する。
 事業手法には、委託した民間事業者が特別目的会社(SPC)を立ち上げて整備、維持管理を担うBTO方式を採用する。事業期間は21年6月から40年3月末。既存庁舎の解体と新庁舎の設計・施工に3年半、維持管理・運営に約15年を見込む。
 実施方針公開後、6月の2定議会で事業費の債務負担行為設定を提案。認められれば、WTO調達案件で入札公告し、事業者の選定に入る。
 応札者を8月まで募り、12月の提案書提出を経て21年1月に事業者を決める。事業者がSPCを設立後に協定を締結し、同6月に事業着手するスケジュールを描く。
 入札参加資格は市の資格登録者で、設計(実施設計・監理)と工事は延べ1万u以上の庁舎・事務所、解体、維持管理は5000u以上の元請け施工実績を求める。運営は電話交換または窓口案内の実績が必要となる。
 施設規模は区役所、保健センターが5900u、区民センターが2100u、共用部が4300u。これに約150台の駐車場(7500u)、来庁者用の物販施設が加わり、延べ2万uを想定する。
 災害対策で区民ホールなど避難施設を低層に置き、避難者と行政職員の動線を分ける。窓口を集約する3階はエスカレーターで地上とのアクセス利便性を確保する。