岐阜県環境政策部は、中部山岳国立公園の魅力増進事業の一環で、現在休止中の飛騨・北アルプス自然文化センターの再整備に向けた基本構想を2020年度内に策定する。策定業務は年度の早い段階で委託し検討会を立ち上げ、施設の在り方や機能などについて固める。現段階で想定しているスケジュールとしては、21年度に建築と展示物の実施設計をまとめ、22年度に工事を発注する。
同センターは、高山市奥飛騨温泉郷平湯地内にある鉄筋コンクリート造平屋877平方bの施設でセンター周囲には約2`の自然探索路も設置されている。 中部山岳国立公園の地形や地質、植物、動物などの自然の姿や地域の歴史、暮らしについて解説し自然保護の普及を促す内容を展示している博物館となっている。1988年に建設され老朽化が進むとともに、指定管理者を募集したものの、応募がなかったことなどが要因となって休館になっている。
19年度には、施設の場所や展示内容などの課題をまとめた。これを踏まえ20年度は、県と高山市、観光事業者らで構成する岐阜県中部山岳国立公園活性化推進協議会(会長國島芳明高山市長)の意見を参考に検討会を立ち上げる。さらに構想のベースとなる内容を作成する業務を委託する。それを基に検討会で運営主体や運営方法も含めて施設の移転を視野に入れ、具体的な修繕内容や展示の内容、機能などの在り方を協議する。
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建通新聞社