20年第1回石川県議会定例会は3日、本会議を再開し、米澤賢司、増江啓、善田善彦、岡野定隆志、八田知子、田中敬人の6氏が一般質問した。
新年度から策定作業に着手する金沢城公園「二の丸御殿復元」の基本方針について、谷本正憲知事は「御殿の表向だけでも1800坪と広大で、これまでの門や櫓などの復元建造物とは規模や用途、内装の仕上げが大きく異なる」と説明し、今後、復元整備を具体化するにあたって「整備の基本的な考えを整理する必要があり、来年度、各分野の専門家からも適宜、助言を頂きながら復元整備に向けた基本方針を策定する。具体的には段階的な整備も含めた事業の進め方、御殿内部の活用方法、工事着手時期も含めた事業全体の概略的なスケジュールなどを盛り込む」との考えを示した上で、「20年度内を目途に策定したい」と答えた。
復元整備への思いも問われ、谷本知事は「二の丸御殿はかねて申し上げているように金沢城復元の総仕上げともいえる究極の建物。御殿復元は本県最大の個性である質の高い文化に大きな厚みを加えるものであり、長年の夢の実現に向けて一歩一歩、着実に歩を進めていく」と語った。
金沢港に関する質問に対し、谷本知事は無量寺ふ頭から御供田ふ頭において、クルーズと貨物両面での機能強化を図るため、クルーズターミナルや大型コンテナ上屋の整備を進め、コンテナ以外の貨物も大浜ふ頭において、船舶の大型化に対応し、地域産業の国際競争力強化や産業立地による地域の活性化を図るために現在、国が水深13メートル化工事を進めているとし、県でも大浜ふ頭の安定した荷役作業を確保するため、タイヤマウントクレーンの後継機を新たに整備するとした。引き続き、水深13メートル化の早期完成を国に強く働きかけ、「これまで以上にクルーズと貨物両面にわたる利用拡大を図り、金沢港が日本海側の拠点港湾として一層飛躍するよう、全力で取り組む」と語った。