「甑はひとつ」を実現する甑島縦貫道のうち藺牟田瀬戸架橋は、10月から開催されるかごしま国体前までに供用する。また、未改良区間となっている県道手打藺牟田港線の長浜〜芦浜間(約5km)を2020年度から事業化することが分かった。3日、田中良二議員(自民党、薩摩川内市区)の一般質問に三反園訓県知事が明らかにした。
甑島では、上甑島と中甑島をつなぐ、甑大明神橋と鹿の大橋を先行して整備を行い1993年に供用。引き続き、中甑島と下甑島をつなぐ部分を藺牟田瀬戸架橋工区として事業に着手した。
これまで、約5・1kmのうち、トンネル3カ所を含む約3・6km区間はおおむね終え、橋梁部分(約1・5km)は3月末までに全体がつながる。現在、橋梁本体は7月末の工期で進めている。また、橋梁用防護柵や電気設備等の主要な工事はゼロ県債を活用して発注済み。舗装等を進め、かごしま国体前までに供用させる。
県道手打藺牟田港線のうち、長浜〜芦浜間は幅員が狭く、急カーブの多い未改良区間が約5kmある。交通の隘路区間だが、観光産業や水産業の振興、医療福祉の充実、行政の効率化など甑島振興に重要な道路のため現在、概略設計でルートの検討中で引き続き、20年度から事業に着手する。
県道桑之浦里港線の中甑地区では、幅員が狭く大型車両の離合が困難となっている。そのため、急カーブ区間で通行車両と歩行者の安全性を確保するため、19年度からカーブ区間の拡幅や歩道の整備に向け、測量設計が進められている。