愛媛県は、6430億5000万円の2020年度一般会計当初予算案を18日に発表した。前年度同期並み(99・9%)の大型予算となっている。うち投資的経費は、前年度同期より65億6600万円減の1012億9200万円で6・1%減となっており、西日本豪雨災害対策など災害復旧事業費に138億4000万円を計上している。また国の経済対策の補正予算に対応した2月補正予算も計上し、地域経済に配慮した切れ目のない対策を実施する。予算案は2月25日から3月18日の日程で開かれる2月県議会に諮られる。
主な建設事業関係は、地域高規格道路大洲・八幡浜自動車道整備に29億7895万円。上島架橋の本体工や取付道路工整備に37億9009万円。建設中の新居浜病院整備事業に56億5071万円(企業会計)、四国中央市が事業主体の新居浜特別支援学校分校整備に1億1026万円、自転車走行環境整備事業に2億2585万円、えひめこどもの城の大型遊具など整備に2億7490万円、えひめ森林公園の再整備検討に371万円。県産CLT需要拡大のためのCLT建築物建設支援やPRなどに3852万円。
防災・減災強化枠対象では、肱川水系緊急治水対策推進事業に32億0132万円、砂防激甚災害対策特別緊急事業に12億6316万円、豪雨災害関連山地防災治山事業に9億7902万円、柑橘園地の再編復旧3地区に6195万円。地震防災関連道路緊急整備として緊急輸送道路や避難・救援道路などの改築など86カ所に10億8400万円、道路防災・減災対策として原発から半径30`圏域内や津波浸水想定区域内の法面対策や路面補強など122カ所に8億9240万円、伊方原発への避難・救援道路を可能とするため道路の改良や安全施設整備など24カ所に1億7263万円。
地震などによる河川の災害危険箇所の護岸改修や樋門改良など60カ所に5億2200万円、豪雨対策として堤防などの緊急的改築4河川に3億円、土砂の堆積率の高いダムの土砂除去などダム貯水池保全緊急対策事業に1億円。
海岸の護岸補強など25カ所に2億9700万円、港湾施設の改良15カ所に2億4500万円。市町が行うがけ崩れ防災対策の補助38カ所に3億3120万円、緊急対策が必要な砂防施設の機能強化69カ所に4億7840万円、重要度の高いため池の耐震調査や耐震対策など17カ所とため池ハザードマップ作成6カ所に6億7570万円。
施設などの老朽化・耐震化対策では、県庁第二別館建て替えに伴う設計調査に7203万円と債務負担行為限度額1億5322万円、議事堂の耐震改修の実施設計に2809万円、近く着工する大洲庁舎整備に8億0145万円。衛生環境研究所の移転建て替えに8億2573万円と債務負担行為限度額14億0062万円。警察施設では、松山東署建て替えに9688万円と債務負担行為限度額40億2966万円。久万高原警察署の耐震改修に2753万円、八幡浜警察署の非常用発電設備の移転などに4960万円。
その他では、JR松山駅付近連続立体交差事業に33億9796万円。市町が行う民間木造住宅の耐震改修補助事業の助成に1億5025万円などを計上している。
提供:建通新聞社