高山市は、建設が遅れている新たなごみ処理施設の建設予定地を既存施設の東側隣接地(三福寺町)に正式決定した。今後、周辺居住者や地域の住民らへの説明を進め、2020年度に検討委員会を設置し規模などを検討する考えだ。
市は19年9月に環境影響調査を終え、想定する規模による排出ガスなどで、大気や悪臭など施設が建設候補地周辺に与える影響などについて提示し周辺住民の理解を深めていった。
正式に建設用地として報告した委員会で、國島芳明市長は、周辺全町民からの同意を得ているわけではないと述べ「市民生活に不可欠な施設だが、既存の耐容年数が迫っている」とし、「周辺住民から懸念されている健康対策として、新たな施設には環境影響調査を踏まえ、有害物質の排出基準は国の基準以下とする全国でもトップクラスの基準にして住民生活に影響を与えない環境を作る」と語った。
今後は、周辺住民らへの説明を丁寧に進めるとともに、20年度に市民代表の他、有識者、市などの構成で建設に向けた検討委員会を立ち上げ、具体的な施設の規模などを検討するという。
新たなごみ処理施設の建設事業に着手した場合、環境アセスメントから調査、設計などの過程を含めて事業完了までに約6年間かかる。それまで市内のごみを処理するため、現在既存施設の利用継続のために維持修繕などのメンテナンスを行っており利用を25年度まで延長させる。
環境影響調査は環境技術センター(松本市)が担当した。
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建通新聞社