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建通新聞社(東京)
2020/02/25

【東京】都 ZEV充電インフラ拡大ミーティング開く

 東京都は2月21日、ゼロエミッションビークル(ZEV)の普及を事業者と共に推進していくため「ZEV充電インフラ拡大ミーティング」を開き、充電インフラの設置や場所の提供などに取り組む事業者がそれぞれの取り組み状況を発表するとともに、都の支援策を活用しながら積極的に充電器などの整備を進めていく意向を示した。
 冒頭、小池百合子知事が、2050年にCO2排出量を実質ゼロにする目標を掲げたゼロエミッション東京戦略を説明するとともに、「ZEVはゼロエミッションを達成するための柱」だと強調。都内の公共用充電器を25年に5000基(現在約2500基)、30年に公共用急速充電器を1000基(同約300基)にする政策目標を達成するため、「20年度は充電設備導入補助制度を拡充するとともに、都有施設に公共用充電器を積極的に設置する」との意向を示した。
 e―Mobility Powerの四ツ柳尚子社長は、都内の充電インフラが不十分とのネガティブなイメージを払しょくするため「EVの普及に合わせてインフラを整備するのではなく、先に十分なインフラを整備・維持すべきだ。充電渋滞が発生している箇所への増設や、老朽化した充電器を確実に更新することが重要」と述べた。
 イオンモールの岩本馨副社長は、国内142モールのうち138モールに1837基のEV充電器を設置していると説明。「今後もEV充電器の設置を拡大し、特に急速充電器は約3倍の目標を掲げている」ことを明らかにした。昨年秋の台風時には、千葉県内のイオンモールのEV充電器で給電した電気自動車が、停電した地区に電気を供給するなど、防災拠点としての役割を果たしたことも紹介した。
 島屋の奥森淳誌経営戦略担当部長は、CO2クレジットの寄付やプラスチックの削減などの取り組みに合わせ、ZEV化の推進策として「当社の使用車両(全国で約500台)を30年までに全てEVに切り替え、駐車場には都の普及プラグラムと連携してEV充電器を拡充する」と述べた。
 三井不動産リアルティの岡村光浩執行役員シェアリング事業本部副本部長は、全国展開する時間貸し駐車場でEV充電器の設置を進めていることを紹介。駐車場を活用したカーシェア事業ではEVの導入を進めており、「非常時にはEVを電源スポットとして利用することで、EVの普及促進と災害時支援の両立が可能」と話した。
 森ビルの森浩生副社長は、同社が管理する駐車場(約8100台)について、これまでに急速充電器3基と普通充電器394基を設置済みだと説明。これを24年ごろには「駐車場を約9650台に拡大するとともに、急速充電器を19基、普通充電器を756基まで増やす」との意向を明らかにした。

提供:建通新聞社