2020年度第1回県議会定例会が20日に開会した。前年度当初比1・5%増の8398億5300万円の規模となる20年度一般会計当初予算案等を提案した。工事請負費には全体の11・9%を占める1001億348万4000円を計上。複数年度で行う大型事業は、西光寺トンネルや伊目トンネルをはじめ、鹿児島工業高校など3校の校舎改築、谷ノ山橋と志布志道路1号橋の上部工で債務負担行為を設定した。
西光寺トンネル(霧島市隼人町西光寺)は、国道504号西光寺拡幅の一環。主な構造物は、バイパス区間で上部工架設済みの7号橋(352m)など4橋があり、トンネル延長は303mで、8号橋(167m)下部工にも着手する。
県道名瀬瀬戸内線の伊目工区(瀬戸内町伊目)で計画している伊目トンネルは、狭あい区間の解消を目指すもので延長326m。また、国道226号笠沙道路の谷ノ山橋(PC3径間、延長179m)と志布志道路の志布志道路1号橋の上部工を架設する。
校舎改築では、鹿児島工業高校が最後の建物となるT類棟(RC造3階建3880u)が対象。鹿児島南高校は2期(RC造4階建3380u)を整備する。国分高校は、市道を挟みグラウンド側に本館棟、東側敷地に先行する芸術棟(RC造3階建約660u)を建設する。全体の建物規模はRC造5階建約7000uあり、2棟は上空通路でつなぐ。
県営住宅は、松陽台第二団地(鹿児島市)の7期が見込まれる。建物規模はW造2階建て15棟30戸。内訳は124u程度を3棟、134u程度12棟の計15棟で延べ1980u程度となる見通し。
このほか、県庁舎講堂天井耐震改修や地方港湾の港湾改修、既設県営住宅改善でも21年度以降の予算枠を定める。
■19年度補正予算案
土木費 76億繰越し
2019年度一般会計補正予算案の繰越明許費のうち、土木費に76億6273万円、災害復旧費は26億7227万円などを追加。20年度に繰り越す理由は、用地補償等の未解決や調整に日時を要したことなどを挙げている。