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　東京都は新たな公共工事設計労務単価の適用を開始する。３月１日以降に公表する案件は新労務単価を適用して予定価格を設定し、既に公表している案件についても予定価格を修正する。対応が間に合わない場合には特例措置として、受注者からの申請に応じて新単価で予定価格を積算し直し、入札時の落札率を乗じた金額で契約変更できるようにする。２月29日以前に契約した案件でも、３月１日時点で残工期が２カ月以上ある場合、インフレスライド条項の適用を認める。
　国土交通省が２月14日、「３月から適用する公共工事設計労務単価」を発表。全国全職種（49職種）の平均は、前年度比２・５％増の２万０２１４円（伸び率は単純平均、金額は加重平均）となり、単価の公表が始まった１９９７年度以降で最高額を更新した。東京都内での設計労務単価は、全職種単純平均で１・１％上昇している。国は新労務単価の早期適用を各都道府県に要請しており、都も速やかに新労務単価を反映する。
　今後公表する工事案件については新労務単価を適用して予定価格を設定する。旧価格で積算して公表（公告）している案件は予定価格を修正する。
　既に指名や資格確認結果を通知するなど予定価格の修正が間に合わない場合は特例措置で対応する。受注者からの申請に基づき、都が新単価で予定価格を積算し直し、入札時の落札率を乗じた金額で契約変更できるようにする。
　２月29日以前に契約した工事でも３月１日時点で工期が２カ月以上残っている案件には、インフレスライド条項を適用できるようにする。
　新労務単価を反映して予定価格を設定した工事は当面の間、公表段階でそのことを明記する。公表後に予定価格を修正した案件では、指名通知や見積もり合わせ通知、資格確認結果通知で知らせる。
　これらの運用に合わせ都は受注者に対して、下請け企業との間で締結している請負契約額の見直しとともに、技能労働者の賃金水準の引き上げや、法定福利費相当額を適切に含めた額での下請け契約を要請する。

提供：建通新聞社