三浦市が2月17日に発表した2020年度当初予算案によると、一般会計の普通建設事業費は前年度比86・1%減の5億1630万6000円となった。また、公共下水道事業は18億2579万1000円。安定的な経営を維持するため、民間事業者のノウハウや創意工夫を生かした、PFI法に基づく「公共施設等運営権方式(コンセッション方式)による事業開始に向けて、実施方針を公表した後、特定事業を選定して事業者の公募手続きに着手する。
また、子育て賃貸住宅等整備事業には1194万円を計上。南下浦市民センター用地に現在の市民センターの機能を併設した子育て世代向けの賃貸住宅を22年度までに整備するため、公募により事業者を選定し、事業契約を結ぶ。城山地区(三崎中学校跡地と周辺の公有財産)については、観光客増加につながる経済的機能を導入するなど、利活用のための事業者募集に向けて取り組む。募集に当たっては原則、城山地区全体を利用することを条件とし、市費負担をできるだけ少なくする事業スキームの構築を目指す。
ふるさと納税活性化事業(予算額3億0384万円)では、20年度のプロジェクトを小中学校のトイレ洋式化とし、目標金額を達成したら事業を実施する。
建設関連事業の概要は次の通り。
▽観光の核づくり推進事業=4万円(神奈川の観光の核づくり地域として神奈川県から認定を受けている「城ケ島・三崎地区」で、城ケ島整備地区再整備に必要な公共事業について関係機関と協議し、事業計画を立案する)▽観光解説板整備事業=85万円(「三浦海岸桜まつり」の観光案内板1基を三浦海岸駅に整備)▽太平洋岸自転車道整備事業=400万円(太平洋岸自転車道の対象ルートとなっている市道35号線の一部区間約3`の路面標示と案内看板設置を行う)▽市場高度衛生管理化対策事業=4億7789万円(三崎水産物地方卸売市場の高度衛生管理化対策として、沿岸卸売市場管理棟・卸売市場棟・製氷施設改修工事を実施)▽三崎漁港整備事業=2040万円(県が実施する漁港整備に事業費を一部負担)▽市営漁港整備事業=411万円(初声漁港の機能保全計画策定)▽初声および南下浦地区畑地帯総合整備事業=800万円(排水路整備、延長50b)▽農とみどりの整備事業=1300万円(小網代地区農道整備延長65b、松輪字勝谷地区農道整備延長35b、松輪字房作地区農道整備延長150b)▽諸磯小網代地区畑地帯総合整備事業=1658万円(畑地帯かんがい用管路敷設延長670b)▽移住定住促進事業=1262万円(三崎漁港グランドデザインの作成など)▽城山地区利用検討事業=0円(事業者募集要項案作成)▽市民交流拠点整備事業=14万円(県立三崎高校跡地B地区について、土地造成の着手に向けた関係機関との調整を整え、造成着手に取り組む▽公衆便所維持管理事業=3238万円(ふるさと納税による寄付金を活用し小網代公衆便所の様式化などの改修工事を行う他、閉鎖している大浦公衆便所は外壁補修、三戸浜公衆便所は解体)▽道路維持補修事業=3296万円(初声町地内の市道10号線・通称竹の下の切り通しで修繕工事を実施)▽橋梁維持修繕事業=9046万円(市道29号浜諸磯陸橋の修繕工事、市道35号線・通称西海岸線の三浦第一号橋の修繕設計)▽三浦縦貫道路関連事業=750万円(初声中学校付近の市道改良工事)▽河川整備事業=762万円(南下浦町菊名地内の仲川で護岸整備)▽地籍調査事業=769万円(南下浦地区・三崎地区)▽スポーツ施設運営管理事業(公園)=3340万円(三浦スポーツ公園に子ども用大型遊具を設置)▽公園緑地整備事業=2005万円(宮川公園来園者のための駐車場整備)▽市営住宅除却事業=2534万円(老朽化が激しく維持管理が不可能な住戸を除却)▽中学校施設整備事業=293万円(三崎中学校技術棟非常階段など修繕工事)▽初声市民センター維持管理事業=861万円(実習室の排水設備など改修)▽三浦市民ホール事業=2378万円(ホール控室、ピアノ庫の空調設備更新)▽スポーツ施設運営管理事業(体育施設)=5717万円(バスケットボール用パラレルゴール修繕、照明操作盤および浄化槽拡販ブロワーの更新)▽水道事業=20億1073万円(延長640bの老朽管更新、水道事業の将来計画策定)▽公共下水道事業=18億2579万円(公共施設等運営権方式による事業者の公募着手、処理管路場・ポンプ場・管渠の施設管理最適化へ詳細設計や改築工事などを実施)
提供:建通新聞社