岐阜県は2月13日、県強靱(きょうじん)化のインフラ整備費などを盛り込んだ2020年度当初予算案を発表した。
一般会計は8419億6000万円で前年度当初比1・9%増となり、8年連続の増額予算とした。一般会計のうち投資的経費は同比0・8%減の1527億1400万円(普通建設事業費約1500億5500万円、災害復旧事業費約26億5800万円)となっている。普通建設事業費のうち単独建設事業費は同比7・2%減の609億2200万円で、直轄事業負担金を含む補助事業費は同比6・4%増の891億3300万円となった。特別会計は同比24・1%増の4012億2180万円で、うち公営企業会計が112・8%増の205億6391万円。一般会計と特別会計を合わせた予算総額は8・2%増の1兆2431億8180万円とした。
また防災・減災、県土強靱化に向けたインフラなど整備として697億円を付けた。治水・砂防・農業水利・治山施設などの重要インフラの継続的な整備の他、緊急対策として河道掘削、道路法面対策などを進める。
岐阜県の20年度予算案は、「清流の国ぎふ創生総合戦略」に基づき東京オリンピック・パラリンピックイヤー、観光ビッグイヤーなど20年度ならではのチャンスを生かし県の魅力の創造と発信の他、県民の安全・安心を確実なものとするための危機管理を徹底する。
財政運営については、引き続き社会保険関係費や社会資本老朽化対策に対する予算が増加している。さらに内外の動向で県経済や県税収入への影響など不透明要素もあるため財政規律に配慮してメリハリの利いた政策展開を進めるとした。
これを踏まえ予算方針として@ターゲットイヤー2020A教訓を踏まえた危機管理対策B清流の国ぎふ創生総合戦略の実行―の3本柱を掲げた。
柱ごとの主な新規事業を見ると、教訓を踏まえた危機管理対策では、停電対策やプライバシー確保など避難所の環境整備に向けた助成制度を創設した。またCSF・ASF対策の充実・強化としてASFにも備えた衛生管理準備を踏まえた施設整備に対する助成制度を創設した。
この他、CSF対策・養豚業再生支援センターを新設する。さらに飛騨家畜保健衛生所の移転、新築に着手する。
清流の国ぎふ創生総合戦略の実行では、特別支援学校の狭隘(きょうあい)化解消・再整備として可茂・東濃特別支援学校の狭隘化を解消するとともに郡上特別支援学校を1校体制とする再整備を行う。また建設現場に即したICTコーディネーターの派遣として現場に合ったICT技術を提案、指導する他、人材育成を実施する。
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建通新聞社